2012年01月24日

《ヴィーナスの誕生》アフロディーテ讃歌の翻訳(1)

最近は古典ギリシア語の復習をしていました。中途半端なところを短期間で補うのはやっぱり無理でしたが、その過程で便利なプログラムができました。

Perseusの辞書は便利ですが、いちいち一つ一つの単語を調べるのも面倒なので、ダウンロードしたデータを使って、ギリシア語のテキストを与えると可能性のある単語の一覧を出力するスクリプトを書いてみました。これがあると翻訳の作業がかなり、はかどります。

今回、それを使ってホメーロス風讃歌にあるアフロディーテ讃歌2の翻訳をしてみます。これは直接もしくは間接的にボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》の元になったとされる文章です。既に、沓掛良彦氏の『ホメーロスの諸神讃歌』に翻訳があるのですが、あえて自分で訳してみます。

ホメーロス風讃歌には、アフロディーテを謡ったものは三つあります。それぞれの詩の長さは並べられた順に293行、21行、6行で、海から上がるヴィーナスの描写があるのは二番目の長さのものです。もちろん今回訳すのはこれです。

Εἲς Ἀφροδίτην
αἰδοίην, χρυσοστέφανον, καλὴν Ἀφροδίτην
ᾁσομαι, ἣ πάσης Κύπρου κρήδεμνα λέλογχεν
εἰναλίης, ὅθι μιν Ζεφύρου μένος ὑγρὸν ἀέντος
ἤνεικεν κατὰ κῦμα πολυφλοίσβοιο θαλάσσης
ἀφρῷ ἔνι μαλακῷ: τὴν δὲ χρυσάμπυκες Ὧραι
δέξαντ᾽ ἀσπασίως, περὶ δ᾽ ἄμβροτα εἵματα ἕσσαν:
κρατὶ δ᾽ ἐπ᾽ ἀθανάτῳ στεφάνην εὔτυκτον ἔθηκαν
καλήν, χρυσείην: ἐν δὲ τρητοῖσι λοβοῖσιν
ἄνθεμ᾽ ὀρειχάλκου χρυσοῖό τε τιμήεντος:
δειρῇ δ᾽ ἀμφ᾽ ἁπαλῇ καὶ στήθεσιν ἀργυφέοισιν
ὅρμοισι χρυσέοισιν ἐκόσμεον, οἷσί περ αὐταὶ
Ὧραι κοσμείσθην χρυσάμπυκες, ὁππότ᾽ ἴοιεν
ἐς χορὸν ἱμερόεντα θεῶν καὶ δώματα πατρός.
αὐτὰρ ἐπειδὴ πάντα περὶ χροῒ κόσμον ἔθηκαν,
ἦγον ἐς ἀθανάτους: οἳ δ᾽ ἠσπάζοντο ἰδόντες
χερσί τ᾽ ἐδεξιόωντο καὶ ἠρήσαντο ἕκαστος
εἶναι κουριδίην ἄλοχον καὶ οἴκαδ᾽ ἄγεσθαι,
εἶδος θαυμάζοντες ἰοστεφάνου Κυθερείης.
χαῖρ᾽ ἑλικοβλέφαρε, γλυκυμείλιχε: δὸς δ᾽ ἐν ἀγῶνι
νίκην τῷδε φέρεσθαι, ἐμὴν δ᾽ ἔντυνον ἀοιδήν.
αὐτὰρ ἐγὼ καὶ σεῖο καὶ ἄλλης μνήσομ᾽ ἀοιδῆς.

これを先ほど紹介したスクリプトで処理すると次の内容が出てきます。

http://neu101.up.seesaa.net/etc/ToAphrodite2.pdf

たった21行についての情報ですが、16ページになります。一緒に書かれている単語の英訳は簡易的なものだと思った方がいいです。でも見出し語形が分かるので手元の辞書で調べ直すのも楽でしょう。リストの最後にある「unknown words」というのはデータベースに見つからなかった単語です。これはアクセント記号や気息記号が本来のものと向きが変わってしまっているだけのこともあります。

それでは、以後しばらくこの情報を使って、アフロディーテについての文章を翻訳していきます。



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posted by takayan at 02:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ヴィーナスの誕生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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