2006年03月07日

iPod nanoの目を使わない操作法

ポッドキャストを受信するJuiceの操作法についてはちょっと置いといて、iPod nanoを手に入れたので、その操作法をまとめておきます。iPodに共通な部分もあるでしょうが、持っていないのでiPod nanoにおいての操作とします。



まず、目が不自由な人が携帯プレイヤーのイヤホンを使うことによって、大切な聴覚による外界の情報を遮断してしまうということを、ご本人が十分自覚されていることを前提に話をすすめていきます。私がわざわざ言うまでもないことですが、あらかじめお断りしておきます。





操作の基本:

iPod nanoでは、前面下部に大きな直径一センチほどの丸いボタンと、それを囲む形で配置されるやはり一センチくらいの幅のドーナツ上の輪っかで操作をします。中央のボタンの方をセンターボタン、ドーナツの方をクリックホイールと呼びます。クリックホイールは上下左右の各部がボタンとして機能するようになっていてます。上の部分はメニューボタン、下の部分は再生/一時停止ボタン、左の部分は前へ/巻き戻しボタン、右の部分は次へ/早送りボタンです。iPod nanoにある他のスイッチはあと一つ。上辺左側にある誤操作防止のホールドスイッチです。左が通常の位置で、右にスライドさせると前面ボタンでの操作ができない状態になります。

中央の丸いボタンとドーナツ部分は指での滑り具合が違います。中央のボタンをホームポジションにして親指を置き、必要なときにドーナツ部分に指を伸ばして操作します。



メニュー操作:

iPodのメニュー項目のスクロールは、クリックホイールを使っておこないます。この部分を右回りにさわればメニューの選択対象が下向きにすすみます。左向きにさわればメニューの対象項目が上方向に変わっていきます。メニューの項目数が多いときは、ぐるぐると指をクリックホイール上で回してもいいですし、指を離して最初の位置に指を戻し同じようにさわり直してもいいです。また、このメニューはループにはなっていません。つまり下端や上端までくるとそこで止まります。ウィンドウズのメニューをキーボードで操作するときのように下端まで行くと一番上にもどってしまうということはありません。メニューの項目を選択するにはセンターボタンを押します。メニューに戻るときは、クリックホイールの上部「メニューボタン」を押します。



iPod nanoでは、階層化されたメニューを、この一貫したメニュー操作によって選択していきます。このメニュー上で重要な操作である指を回すという操作は、液晶での確認無しにはできない操作のように思われますが、項目が切り替わる毎にクリック音が鳴っているので、それに注意すれば、メニューがループしないことと相まって、項目の位置を数えながら選択することができます。このクリック音は初期設定では本体スピーカーから鳴るようになっていますが、設定でヘッドフォンから鳴るように変更した方がいいでしょう。



メニューの構造は利用者の側で変更することができます。標準で用意されている項目を有効にするかどうかをオンオフするだけのことです。そうやって必要な項目だけを表示させるようにすることができます。残念ながらこれは手探りだけでは難しいでしょう。ただ初期状態が同じはずですから、下にいくつ行ってセンターボタンを押すとか手順を調べておいて、その手順を間違わずに実行すればできるかもしれません。



初心者向けのおすすめのメニュー構造は、「曲」項目だけをオンです。こうすると、メインメニューは、「曲」「設定」だけとなります。曲を再生中の場合はこの2つの下に「再生中」が加わります。この「設定」と「再生中」はシステムが用意するものです。

この「曲」項目を選択すると、現在入っている曲の全リストが表示されます。これは文字コード順で表示されます。目的の曲を探すにはこれを一曲一曲再生させ耳で確認していきます。メモリいっぱいに音楽ファイルを入れて、この方法で曲を探すのは大変です。nanoシリーズの最低容量の1GBのものでも約240曲入りますから、それをスキップさせて目的の曲を聴くというのは現実的ではありません。



操作になれてきたら「プレイリスト」項目をオンにするのもいいでしょう。プレイリストというのはiTunesで作る一連の曲のリストです。(キーボード操作だけでどうやってプレイリストを登録・編集するかという問題がありますが、これをどうにか克服できたものとします。) iPod nanoの設定でプレイリスト項目を追加すると必ずメインメニューの一番上の項目になります。プレイリスト項目を選択するとiPod nanoに転送されたプレイリストの一覧がメニューとして表示されます。この表示の順序は文字コード順です。スマートプレイリストも「購入したもの」もこの規則で並べられます。実際どんな順序でプレイリストが並べられているかは、再生してみてプレイリストの一曲目を耳で確認するのが手っ取り早いでしょう。プレイリスト名の上で再生ボタンを押すとそのリストの一曲目が再生されます。違っていれば、再び再生ボタンを押し一時停止させてから、メニューボタンを押してメニューを表示させ、右方向に一つ分だけ触れて次の項目に移動し、そこでまた再生ボタンを押して一曲目を確認します。目的のプレイリストが見つかったら、クリックホイールの右の部分「次へボタン」を押して、リスト中の目的の曲を探していきます。プレイリスト内の順番は、文字コード順ではなくパソコン側で設定したで設定した順番そのままです。

一つ一つプレイリストをあたっていくのはとても面倒な作業ですが、先の「曲」項目を使ってを一つ一つスキップしながら目的の曲を探すことに比べれば、とても便利だと思います。



メニューの注意点。メニューはそれを開くと以前選択されていた項目を選んだ状態で表示されます。目で確認しながらの場合はこれも便利な機能ですが、指先だけで利用するときは注意が必要です。初心者はいったんメニューを一番上の項目に戻す操作をしてからにしましょう。それは、ただたんにカチッというクリック音が聞こえなくなるまで左回りに撫でればいいわけです。そして慎重にクリック音を頼りに項目を選んでいきます。分からなくなったら左回りに撫でてまた上から数えなおしたり、クリックホイールの上部のメニューボタンを押して前のメニューに戻してからやり直せばいいでしょう。メインメニューでメニューボタンを押すと変化はありませんが、クリック音は変わらず聞こてきえます。つまりメニューボタンの連打してメインメニューに戻ろうとしても、ちゃんと戻れたか音で確認することはできません。またクリック音が突然聞こえなくなることがあります。たいていそれは曲の再生中にメニューの一番上に移動する操作をしようとしてしまいボリュームが0になってしまったのだと思われます。



再生関係の操作:

曲の再生するには、曲名が表示されている状態でクリックホイールの下の部分を押します。もう一度押せば停止します。一時停止はヘッドフォンを抜くことでもできます。再生/一時停止ボタンを長押しするとアイポッドの終了となります。次の曲はクリックホイールの右側、ここを長押しすると早送り。曲の先頭はクリックホイールの左側、前の曲はここを2回連打。長押しは巻き戻し。クリックホイールを右回りに触れるとボリュームが大きくなり、逆に左回りに触れると小さくします。

再生中でもメニューの操作ができます。クリックホイールの上部を押すとメニューに戻ります。メインメニューを表示するのではなく、現在の項目を選んだメニューに戻ります。

再生中でもメニュー操作ができます。このときもクリックホイールの左右および下を押す操作は再生中と変わりありません。しかしクリックホイールをぐるぐる触れる操作はボリュームの変更ではなく、メニューの項目を動かす操作になります。ボリュームを変えるときは、メインメニューに戻り、一番下の「再生中」を選択してからおこないます。



不用意な操作をさけるため目的の操作をした後は上部のホールドスイッチをスライドさせておきましょう。





iTunesのキーボードでの操作法はまた別の機会。


posted by takayan at 03:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | iPad・iPod | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする