2006年09月16日

純情きらり(144)

<内容>

昨日のおさらい。冬吾さんがいなかったら、音楽をつづけていけなかった。冬吾さんに助けられた。ここまで昨日の場面。そして、桜子のセリフ、「ほいでもね。私の片思いだったんだよ」。桜子もみんなも涙ぐんでいる。

少し時間がたって、有森家の別の部屋、笛子と杏子が二人だけで話をしている。笛子は気が抜けた感じで座っている。片思いなんて嘘だ、気の迷いでもなく、抜き差しならないものが二人の間にはあったと、笛子が沈んだ顔で言う。杏子が、そうだとしても終わったことでしょうと言う。杏子は続けて、夫の浩樹が、死んだ奥さんと娘の位牌に毎日手を合わせていることを話す。相手の過去も未来も一人締めできない。過去も受け入れて、けんかしても一緒にいて何度でもやり直せるのが夫婦ではないのか。笛子姉さんが誰にも負けない奥さんになればいい。笛子はかすかにうなずく。さっきよりも優しい顔をしている。

庭を眺めている冬吾。すぐそばから「ずるいよ」と笛子が声をかける。桜子だけしゃべって、あなたは何もいいわけしなかった。なぜ自分と一緒になったのかと聞く。他にも選べたのに。そう言いながら近づいて、ちょっと距離をとって冬吾の横に腰掛ける。私にしかない、いいことを言ってみてと言う。すると冬吾は、「人の話を聞かないですぐ怒る。寂しがり屋の焼き餅焼き....」と笛子の駄目なところばかりを並べ出す。全部悪いところばっかりと笛子はつまらない顔をする。だからいいと冬吾。おなごはでこぼこがあったほうがいい。尖ったところや足りないことがいっぱいあるほうがいい。笛子は泣き顔になり、冬吾の腕にしがみつく。冬吾はやさしく抱き寄せる。

神社の境内。桜子と達彦が歩いてくる。達彦さんごめんねと桜子は達彦に謝る。達彦さんがいない間のことでも本当のこと知ってもらいたかった。達彦さんが好き。できれば一緒に生きていたいと思っていると言う。でも、許せないならと言い、後の言葉を桜子が続けようとすると、達彦が遮る。
達彦、「有森、桜子と呼んでいいか?」
それに「いいよ」と答える。
達彦、「桜子寂しい思いさせてごめんな。長い間待たせて済まなかった。」
「頼みがあるんだ。」
桜子、「たのみ?」
達彦、「これからは俺のそばで生きていってほしい。」
「これから先のおまえの人生の全部の時間を俺にほしい」
「もう二度とさびしいおもいはさせん。約束する。」
「おれと一緒になってほしい。」
そこでテーマ曲。
桜子涙を流して、「達彦さん」
達彦、「桜子」
そして二人抱きしめ合う。

桜の咲く頃。町の風景が映る。有森家。徳治郎が準備はまだかと廊下で待っている。やっと、いいですよと返事があって、じいちゃんがドアを開ける。そこには三姉妹が並んでいる。真ん中に花嫁衣装の桜子。二人の姉が手伝っていた。本当にきれいだと感動する徳治郎じいさん。父と母の写真に向かって、お父さんお母さん行ってまいります。と挨拶する。

有森家、赤い敷物を敷いた座敷。長い間お世話になりました。と桜子がお嫁入りのお礼を言う。一人一人言葉を桜子にかける。東京から帰ってきた弟の勇ちゃんは久しぶりの登場。頭を叩かれてばかり。冬吾の番「さぐらちゃん、えがったな」。

山長の店先。花婿の達彦が立っている。職人たちも横に並んでいる。そこに花嫁衣装の桜子たちの花嫁行列が着く。二人向き合う。美しい桜子を見つめる達彦。笑顔の桜子。

ナレーション、桜の咲く春。桜子は輝くような花嫁になりました。

次週予告はお母さんのまささん。いつものナレーションの竹下景子が久しぶりにお母さんらしい言葉でしゃべっての予告。ピアノのキミマロ先生、桜子の初恋の人の劇団ひとり、行方不明の笛子の息子トオル君。兵隊さんの髪型から変わった達彦。ピアノの前で倒れる桜子。




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2006年09月17日

純情きらり 第24週

第24週「あなたがここにいる限り」

<一週間分、内容をまとめてみて、思ったこと>

達彦は桜子の支えで心を取り戻すことができたのだけど、それ以外の人物の役割もとても重要だった。

第23週では、戦友若山の姉の言葉は、達彦の心をえぐるような言葉であったに違いないが、達彦自身が自分で追い詰める言葉とは違い、大きなきっかけになっている。達彦本人との結びつきは無かったけれど、戦友との問題ではないかと達彦を訪ねて若山の姉のところへと導いてくれた義兄鈴村の力も忘れてはいけない。もちろん姉杏子が今まで以上に姉として桜子の心をずっと影から支えているということも。

マスター・ヒロはこの週はとても重要な役割を果たす。達彦は復員してからはじめて現れたというのに、カフェ・マルセイユにきてヒロに自分の気持ちを素直にいろいろしゃべっている。この場所とヒロの存在がそれだけで、達彦の心を癒していることを表している。またヒロから桜子への言葉も助けになっている。達彦がここに来たら楽になれるのではということも、ヒロと桜子の会話の中で、出てきたことだった。そして桜子が出演する演奏会へ柔らかに誘ってお膳立てをしてくれるのもヒロである。

そして冬吾。マロニエ荘の芸術家仲間である。戦友がたくさん死んだのに自分だけが幸せにはなれないという達彦の言葉を、言い訳だと一蹴する。また達彦が桜子に迷惑をかけたくないというと、いままで迷惑ばかりかけていたのにそんなこと言えた義理かとこれまた達彦の考えを批判する。昔から知っている冬吾だからこそそんなことが言えるのだけど、見ているだけでも優しい気持ちにさせてくれる冬吾のしゃべりかたや性格が、言葉だけで見るときびしい一言を使って、達彦の頑なな心をほぐしてくれている。

最後に、仙吉さん。桜子と赤いドレスを着ているかねの写真のわけを教えてくれる。達彦のいない間のかねと桜子の様子、桜子がピアノを弾いていた意味を伝えてくれる。子どもの頃から達彦を見守ってきた仙吉は、達彦の使用人というその分を越えはしないのだが、強く訴えるように、桜子のその当時の気持ちを達彦の心の底に届くように伝えてくれた。この仙吉さんの心を揺さぶる強い言葉が、ついに達彦の目を覚まさせ、演奏会場に走らせる。

単に桜子の力だけではなく、いままで達彦に関わってきた人たち一人一人が、達彦の快復を願い支えようとしている。そういう描写を積み重ね、丁寧に達彦が心を取り戻すことを描いている。

そして演奏会、輝くような桜子の演奏する姿。自分の知らない間に、自分が一人自分の苦しみの中にいる間に、夢を実現し羽ばたこうとしている桜子の姿を見て、達彦は涙する。ここに来たというだけでも、達彦が元の心を取り戻したということであり、桜子のその姿を見て涙を流せるということも、心を取り戻した証拠である。桜子が会場からの賞賛に応えて弾いていたこの曲は「埴生の宿(Home sweet home)」。これは幼いとき桜子の実の母が弾いてくれた思い出の曲、だから桜子の一番好きな曲、桜子が最初に弾いた曲、達彦の母と別れるときに好きな歌をと言われて歌った曲。そしてこの場を借りて達彦に送った曲。

桜子の腕を見込んだ熱心な誘いにものらず、桜子は達彦のそばにいたいと言う。これが今週のテーマ「あなたがここにいる限り」。

木曜日までの話で達彦は心を開き、桜子の思いを受け入れた。あの出征の頃の二人の関係に戻ることができた。ただここですんなり二人は結ばれない。桜子には冬吾とのことがある。何事もなかったように二人だけの思い出として桜子はあの心の動きを隠してしまうのかと思ったが、そうはならなかった。お互い静かに思い合っただけで何も起きなかったけれど、達彦のことを六年間思い続けることができなかった自分を正直に話す。走れメロスの最後の俺を殴れという正直な告白のように。Tは達彦だと嘘をつけば済んだかもしれない。でも桜子はそうしなかった。万が一、桜子と冬吾の間に出来事が起きていたならばと思うと、桜子も冬吾もよくぞ思いとどまってくれたと思うばかり。

仙吉は、桜子が山長でピアノを弾いていたのは達彦が生きていることを祈ってのことだと伝えたが、山長を出てからもそうだったわけではない。仙吉はその後の桜子には会っていないので、仙吉がそう思い、そう達彦に伝えたとしても仕方がない。現実の桜子はかねが死んでしまい、山長にもいられない状況になってしまったあと、達彦が生きていることを信じることができなくなってしまった。それは金曜日の桜子の告白からも分かるし、あの絶望した日々の描写からもわかる。

冬吾によって桜子は音楽への気持ちを思い出させてもらい、前を向けるようになったのだけれど、だからといって、消えてしまった心の中の達彦はよみがえらなかった。代わりに心の中を占めたのは冬吾。ここで物語的にも破綻しかねないぎりぎりの話になっていく。好みの問題だろうが、この展開はいい。六年間誘惑に負けず、達彦のことを思い続けたという理想の展開は望まない。それもここには誘惑はない。誘惑ではなくて、支えを失った自分自身が求めたものとして心変わりが描かれる。このとき桜子が冬吾と一緒にならなかったのは、笛子とかず子とトオルがいたからであって、達彦が生きているかもしれないと思っていたからではない。別の知らない女と結婚していた冬吾に支えられたのなら、こうはならなかっただろう。その時点で達彦への未練を完全に断ち切ってしまう。この冬吾への思いの葛藤の時期、達彦への思いを理由に自分を制する描写を強調して描いても良かったのにそれをしていなかったのは、明らかに心から達彦が消えていたことを伝えるためだろう。

桜子は冬吾への気持ちがあったことを達彦に告白するとき、それを片思いだったと最後に言う。二人はそれぞれで思い合っただけでそれ以上の何事もなかったのだから、そういう言い方でも間違いではないけれど、なんか違和感がある。桜子も冬吾のほうの気持ちも知っていたのだから、相思相愛と言えなくもない。告白の後、笛子は杏子に桜子の最後の発言は嘘だと批判を話す。片思いでもないし、気の迷いでもないし、抜き差しならないものがあったと言う。それはあの時期、有森家の一つ屋根の下で暮らしたときに両者の心を観察できる立場からの正しい見え方である。
ただ桜子も自分の心の動きを正直に話している。あのどん底だった桜子に会いに岡崎に来てくれたときの冬吾の優しさと厳しさは二人だけしか知らないものだ。あのとき心を支えてもらった事実が一連の感情の根底にある以上、それ抜きには桜子はこのことを語らないし、それを踏まえた桜子の感情からすれば、ここでの桜子の発言は嘘でも言い訳でもなく、全て正直な言葉になる。達彦に自分の心を語るこの場面では、冬吾と笛子夫婦が同席してもいなくても、あのとき冬吾がどう思っていたかは全く関係がない。冬吾を慕い、そして諦めたその事実は、あとほんの少しのきっかけで何かが起こってしまってもおかしくない状況だったにしても、桜子にとっては片思いに終わった恋としか言いようがない。


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樽焼酎を飲みながら

最近、自分でも呆れてしまうぐらいに、「純情きらり」関連の投稿ばかり。
面白いから仕方がないのだけど、こんなふうに内容まとめながら、そのために集中してドラマを眺めてみると、いろんなことが見えてきて面白くてたまらなくなる。
謎解きがそこにあるわけでもないのに、話の展開を楽しんでいる。
たぶんDVD出たら買ってしまうな。いや、もうamazonにお知らせメール登録しちゃった。

夜はこんなふうに25度の樽焼酎をキでちびちび飲みながら書いていたりする。樽焼酎は自分の定番が決まってしまったから、最近は安いワインを探索している。アルコール依存症の友達はワインなんてというが、樽焼酎にしても、ワインにしても、味や香りが楽しめてこそ、お酒ですねと最近つくづく思う。


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2006年09月18日

純情きらり(145)

<内容>

山長へのお嫁入り。三三九度。

野木山さんが従業員を代表してと乾杯の音頭をとろうとしている。すると突然キヨシが乱入してくる。キヨシは山長の元職人でずっと桜子にアタックし続けてきた人物。いつもの二人の子分を連れている。達彦と並んで座っている桜子のところに走り寄って。桜子に花束を捧げ「おれと結婚してくれ!」と叫ぶ。一同、唖然とする。キヨシが笑いながら冗談冗談と言うと、桜子のじいさん徳治郎が「たわけ!引っ込んでろ」とすごむ。山長側の席に着く。となりの席の仙吉さんも笑ってる。
ではと野木山さん。気を取り直して音頭を取ろうとすると、また「ちょっとまって」と誰かが乱入する。東京の磯おばさんだ。磯は桜子の死んだ父の妹。息も絶え絶え。汽車が遅れたので走ってきたそうだ。場の状況も考えずに、おめでとう、くれぐれもと二人に挨拶すると、後ろからおばさんと呼び止められて、すみませんと席に着く。
再び取り直して、野木山さんが声をかけようとすると、「まってくれ」と秋山さん。桜子をジャズバンドに誘い続けている秋山さん。最後に一言だけ言わせてくれ。月に一度という方法もある。桜子はその言葉に感謝するが、達彦さんと一緒にやっていくことを一番にしたいと断る。そして秋山がまるで狙ったように「音楽だけは忘れるな!」と言う。ほほえみながら、何があっても忘れたりしませんと返事をする桜子。およろしいですかねと野木山さんが二人の会話に割って入いる。
そしてやっと、野木山さんの音頭で「かんぱーい」。一同も「かんぱーい」。「よ、ご両人」とかけ声も入り、会場から割れんばかりの拍手。

時は過ぎ。あら、えっさっさと、安来節。中央でどじょうすくいをしている徳治郎。徳治郎は桜子の母まさの父。山長では昔、職人頭をしていた。無礼講でみんなが楽しく騒いでいる。その途中、磯おばさんが会場をこっそり抜け出す。それを見つけた桜子が廊下を追いかける。見つかっちゃったと磯おばさん。鮎川の面倒をみないといけないので帰るのだそうだ。鮎川は空襲のあと寝たきりになっている様子。磯おばは鮎川の正妻ではなかったが、今度結婚することになったと。叔母は自分はいままでで一等幸せと言い、お互いに幸せにと別れる。

披露宴の別の部屋。達彦が戻ってこないので、桜子が呼びに来た。達彦は母かねが桜子に送った花嫁衣装の手紙を読んでいた。お袋、自分のこと死んだと思っていたんだな。お母さんにも見せてやりたかった。そう言うと、どこかでお父さんと一緒に見ているよと桜子。達彦の父は、達彦が東京で音楽の勉強をしている頃亡くなった。

桜子が、かねが亡くなる前日にかねと桜子二人とも達彦の姿を見た話をする。かねの命日は2月27日。前日、達彦は敵の攻撃が激しく塹壕からずっと出られない状況だった。ここで死にたくない、おまえとピアノが弾きたいと思っていたと言う。そのとき、ピアノの音が聞こえてきた。出征の前日二人で連弾したリストのメロディが。あの日おまえに助けられた。達彦にとっても桜子が心の支えだった。

山長の店先に戦友若山の姉がお祝いにきた。その場でお祝いを渡して帰るつもりだったが、桜子と達彦が出てくる。お詫びに伺おうと思っていたと遺品を引き取ったときのきつい言葉の謝罪を言う。そんなことありませんと達彦。ご結婚おめでとうございます。達彦が何か言おうとするのを遮って、どうか幸せになってください。と帰って行く。涙ぐんで見送る達彦と桜子。

徳治郎じいちゃんが、飲み過ぎたと会場を後にする。杏子と笛子が心配そうに家にとまっていくようにと見送る。有森家で一人ひしゃくで水を飲んでいるおじいちゃん。ピアノの音が聞こえてくる。埴生の宿のメロディ。ピアノのある部屋に入っていく。すると、ピアノを弾いていたのは白いドレスを着たまさだった。帰ってきたんかと徳治郎が聞くと、まさはうなずく。ピアノをなでながら、よう帰ってきてくれたと語りかける。みんなみんな幸せになったと言いながら静かに目を閉じる。その夜徳治郎は安らかに旅立った。

山長の部屋。ソファーの上で幸せそうな寝顔の桜子。達彦が優しく毛布を掛けるが、桜子は起きてしまう。夢を見ていたと言う。達彦がどんな夢かと聞くと、良い夢だったから自分だけのものにしておくと答える。幸せだと確かめ合い、二人寄り添う。
母まさの語り「桜子の心は満たされていました。この平安がいつまでも続きますように。この母の祈りがあなたに届きますように」

さらば!徳治郎 ... 純情きらり NHK公式ページ


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「独眼竜政宗」放送開始!

「独眼竜政宗」が時代劇専門チャンネルで明日9月19日(火)より放送開始!
 放送時間 月〜金 朝夜9時 土曜夜9時からも二話放送

「独眼竜政宗」番組詳細時代劇専門チャンネル

NHKで1987年に放送された大河ドラマ。全50話。渡辺謙の出世作。原作は山岡荘八『伊達政宗』。脚本はジェームス三木。古き良き質実剛健な大河ドラマ。明日からいよいよ、待ちに待った全話放送の開始だ。以前リクエストで放送されていたNHKでの総集編を見たけど、じっくり見直してみたかった大河ドラマだ。

ついでに自分の好きな大河ドラマをあげてみると、「独眼竜政宗」、「黄金の日日」、「武田信玄」。それと「新選組!」、「大河」として同列に並べるのには抵抗があるけど、作品としては大満足。

ちなみに今やってる「純情きらり」絡みだと19年前の若い三浦友和、竹下景子、村田雄浩、八名信夫が出る。
塩見三省、平田満も。

完全版DVDが発売されている。期間限定のDVD-BOXの入手は難しいが、ばら売りのDVD(全7巻)は今でも入手可能の模様。総集編版DVDもある。下のアフィリリンクはの山岡荘八の愛蔵版『伊達政宗』

伊達政宗伊達政宗
販売元 : Amazon.co.jp 本
価格 :
[タイトル] 伊達政宗
[著者] 山岡 荘八
[種類] 単行本
[発売日] 1997-03
[出版社] 毎日新聞社

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◆関連する当ブログ記事
「梵天丸もかくありたい」

※いろいろ修正


posted by takayan at 21:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月19日

純情きらり(146)

<内容>

結婚式から1年3ヶ月。昭和22年7月。山長では、いまだに国からの統制経済が続き、経営難を乗り越えるため四苦八苦していた。達彦と桜子が、野木山さんと仙吉さんと今後の対策を話し合っている場面。漬け物や佃煮はどうかなと桜子がアイデアを出す。良いかもしれないと、話が決まっていく。

そんなある日。東京から懐かしい友が山長に訪ねてくる。桜子の女学校時代からの親友薫子。薫子は、戦時中は東京で就職し雑誌記者をやっていた。マロニエ荘時代には、取材や戦争に協力する仕事の依頼など、何度か桜子たちに関わりがあった。山長の座敷で三人で話をする。薫子は、文芸誌で新人賞をとって次回作の取材をしにきたのだと言う。薫子は、次回作で兄のことを書いてみようと思っていて、ここには兄との思い出が一番残っているから来たという。薫子の兄は戦死していた。兄の出征の時は桜子にお世話になったねとその頃の感謝を言う。「君死にたもうことなかれ」と桜子。あの頃から作家になりたいと言っていたね。夢を貫いたんだね。達彦はその「夢」という言葉で桜子のほうをちらっと見る。

ピアノのある部屋。桜子が一人楽譜を手にとって、曲を弾く。廊下でその音色に達彦が気付き、ちょっと考えて、その部屋に向かう。桜子は仕事の途中にごめんとあやまる。ピアノを弾くのが久しぶりで、指が回らないという。達彦は、店が忙しくて暇を作ってやれなくて、音楽を忘れるなと言ったのにと桜子に謝る。音楽家になると言う大きな夢をおまえももっていたのに、と。それに対して桜子は、小さな頃からの夢を実現できる人はどれだけいると思う。自分はやれるだけのことはやった。力が足りなかっただけ。そうい言うと桜子は帳場へ戻る。達彦は一人残って、ピアノに向かい、その楽譜を手にすると、はじめは片手で譜面を見ながら音を確かめるが、何かを感じたのかすぐに座って弾きはじめる。

翌日。達彦は名古屋に味噌屋の会合があるといって不意に出かける。そのまた翌日。山長に電話がかかってくる。桜子が電話に出る。内容は、味噌屋仲間が主人の達彦への用事であったが、それで会合が嘘だったことが分かった。察してその場から逃げようとする野木山。桜子に問い詰められて「さあと」とぼける。桜子はきびしい口調で問い詰める。でも桜子はそれでもどこかかわいい。ちょうど達彦が帰ってくる。桜子が「達彦さん、味噌屋の会合にはいっとらんのか?一体どういうこと?」ときびしく聞くと、野木山が割って入って「男には一つや二つの隠し事がある」と言う。その妙な言い訳に「やめてくれ」と達彦。仕方なく桜子に話をする。東京で西園寺先生に会って、桜子の作品が発表できないかとお願いしてきたと告白する。言わなかったのは、うまくいってから喜ばせようと思っていたからだと。恥ずかしいよ。と桜子が言うと、自分で弾いてみて良い曲だと思ったと達彦。自分の曲に誇りが持てないかと桜子に聞くと、一つ一つが愛おしいが、他人には石ころのようなものだと答える。達彦の行為はありがたいが、先生に見てもらうのはおこがましいと言う。電話してお手を煩わせてと謝ってくると桜子が電話まで行こうとすると、達彦はそれを引き留めて、自分の面子をつぶさないでくれ、とにかく返事を待とうと説得する。

夏のある日。西園寺公麿が山長にやってくる。西園寺は達彦と桜子の東京時代の音楽の師匠。二人との関わりは古く、桜子の女学校時代に出会い、東京で音楽を勉強するきっかけを作てくれた。応接間。座って麦茶を飲む西園寺。向かいに座っている二人を眺めて、いいですね、ふたりが並んでいるのを見ているだけで幸せになると言う。西園寺は大阪の演奏会の帰りでこちらに寄った。妻が苦しい暮らしの中で書きためたものだ、どうか光を当ててほしいと達彦から預かった経緯を西園寺が話す。桜子が申し訳なさそうに、勝手なお願いで、ご迷惑だったでしょうと言う。すると、素晴らしいと思いましたと西園寺。どれも短い作品だが、実に心を打つ旋律がある。埋もれさせるのはもったいない。ここには発表の依頼に来たと言う。ただ、一つだけ条件がある、あなたが弾いてください、と西園寺。松井桜子の演奏会を開きませんか。突然の申し出に、桜子とまどう。


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2006年09月20日

サイエンスZERO「恐竜時代を生き抜け ほ乳類進化の秘密」

サイエンスZERO「恐竜時代を生き抜け ほ乳類進化の秘密」--- NHK公式サイト

以前ここで書いた「NHKスペシャル 恐竜vsほ乳類」に関連する内容なので久しぶりにこの番組を見てみた。NHKスペシャル「 恐竜vsほ乳類 1億5千万年の戦い」を、ほ乳類の進化の部分を切り取ってわかりやすく解説しているといった内容。ナビゲータとして眞鍋かをりも出ている。

内容をまとめてみた。この番組を見た人にはそのまとめは意味がないと思う。後ろのほうにある、出てきた先生たちの情報は、役に立つかもしれない。

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あくまでも、この番組はいろいろな仮説をもとにこの番組としてまとめたもの。今後も新たな考え方が出るかもしれない。今後間違いが見つかるかもしれない。その点を心の何処かに留めてこういう番組を見たほうがいい。
こういう番組では、仮説であることを明言していたり、「考えられている」などの文末表現もちゃんと気にしないといけない。また微妙な表現を使って断言を避けていたりしているところもある。
ここでこういうふうに個人的にまとめるときは、たいていそういう微妙な部分が抜け落ちたりするので、正確な情報がほしいときは自分で調べるべき。

それから、補っている部分があるので、正確に番組の内容そのものといえないかも。

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◆内容。

ほ乳類の進化には、恐竜時代の出来事が深く関わっている。三つのテーマで番組は進んでいく。

1.地球最古のほ乳類

地球最古のほ乳類の頭の骨の化石。大きさ1.5cm。名前はアデロバシレウス(Adelobasileus cromptoni)。アメリカの二億年前の地層にあった糞の化石の中から見つかった。体長は10cmほどで、主に昆虫を食べていたらしい。それに対し最古の恐竜はほ乳類と同じ時代に誕生していた。既に体長は1mを越えていた。アデロバシレウスと同じ地層で見つかっている初期の恐竜の一種コエロフィシス(Coelophysis)。

1億5000万年前、恐竜はスーパーサウルス(SuperSaurus)に代表されるような全長33mの巨大なものまで現れるようになる。その頃ほ乳類は、未だに小さい体をしていた。代表的なのは体長15cmほどのラオレステス(Laolestes)。

そして6500万年前の恐竜時代の末期、代表的なのものは、恐竜では全長13mのティラノサウルス(Tyrannosaurus rex)。それに対して当時のほ乳類は15cm程度のキモレステス(Cimolestes)。

上記の生物で世界の巨大恐竜博2006サイト内で紹介されているもの
アデロバシレウス
スーパーサウルス
ティラノサウルス


2・恐竜時代の生き残り戦術

ほ乳類は、は虫類の親戚から進化してきた。アデロバシレウスは卵を産み、卵で子孫を育てていたと考えられている。卵だと敵がやってきたり大雨に襲われたりすると、命をつなぐことができないという欠点がある。

2003年中国遼寧省である化石が見つかる。15cmほどの小さな化石。毛の跡など細かな部分がはっきり残っている。これは後にシノデルフィス(Sinodelphys)と命名される。歯や骨格などから、このシノデルフィスは1億2500万年前の有袋類の祖先だと考えられる。腰のあたりに数ミリの骨があり、これは現在の有袋類が持っている袋骨(epipubis)と同じものだと考えられている。

Sinodelphys szalayi - CMNH... シノデルフィスの解説(英語) Carnegie Museum of Natural History(カーネギー自然史博物館)

袋を持つことで天敵に襲われたときも親子で行動できる。これは進化の大革新である。そして現在袋のないほ乳類も袋のようなもので子育てをしていた時期ががあったという考えがある。

ほ乳類は三つのグループに分けることができる。有袋類(袋を持つ)、単孔類(卵を産む)、そして有胎盤類(胎盤を持つ)。人類も属している有胎盤類は全ほ乳類のほぼ九割を占めている。

有胎盤類は恐竜時代の後半(およそ1億年から6500万年前)には登場していただろうと考えられている。キモレステスもその一つ。体の柔らかい部分は化石としては残りにくいので、化石の骨と、現在の生物との骨の比較から胎盤があったことを推察している。キモレステスの顎の化石は、ネコの属するグループに近いと考えられるため、キモレステスには胎盤があったとみられている。


3.ほ乳類を救ったパートナー

1億2500年前の中国、羽毛恐竜が席巻していた頃、植物界に革命的な出来事が起きた。最初の花が誕生したと考えられている。現在見つかっている最古の花アーケフルクトゥス(Archaefructus)には花びらはなく、原始的な雄しべとめしべがあるだけの単純なものだった。その後、被子植物は6500万年前の恐竜時代の終わりには主要な植物群になっていた。そしてこの被子植物が、ほ乳類の進化に欠かせないパートナーとなった。

花の出現は、ほ乳類に多様性をもたらした。被子植物は昆虫の力を借りて子孫を残した。この関係が昆虫と花がお互いの進化に影響を与え、花と昆虫が多様化していった。そしてそれと同時にその昆虫を食すほ乳類も多様化していった。

昆虫の量が増え、また植物が果実をつけるようになって、ほ乳類の周りで高カロリーの食料が増えた。仮説であるが、そのため、ほ乳類は、おなかの中で長い間子どもを育てられるようになったのではないかと考えられている。

胎児は胎盤から伸びた<へその緒>でつながり、栄養や酸素を母胎からもらっている。このへその緒での酸素濃度は母体の三分の一ほどになっている。胎児への酸素供給は重要でわずかな酸素の濃度の変化で胎児に問題がおきてしまう。胎児は自分で外の空気が吸えないので母親からの酸素供給が必要不可欠だからである。しかし母体は自分自身の生存のために酸素を消費しなければならず、胎児が安定して育つためには大気中に豊富な酸素が必要になる。

しかし、恐竜時代は酸素濃度は大きく変動していた。恐竜時代の最初、アデロバシレウスのいた頃は、酸素濃度は10%ほどしかなく異常に酸素濃度が低い環境だった。その後、長い時間をかけて酸素濃度は上昇し、花が誕生した頃には15%程度になり、そして恐竜時代の終わりの頃は18%前後と現在の酸素濃度と同じくらいに上昇した。

大気中の酸素濃度の変化には、地殻変動や植物の増加など様々な原因が考えられるが、この恐竜時代後半の変化には、被子植物が関わっていたかもしれないという仮説がある。葉を多くつける裸子植物のほうが、裸子植物より酸素を供給するのに効率的である。酸素濃度は、恐竜時代に上下変動を繰り返していたが、恐竜時代最後の上昇のタイミングは被子植物の繁栄の時期と一致しているからである。



◆出てきた先生たちのことを調べてみた。


・羅哲西博士 (Zhe-Xi Luo) カーネギー自然史博物館

有袋類の先祖のところで出てきた先生。検索してみると、この先生たちが書いているシノデルフィスについての論文が見つかった。日本語タイトルは「白亜紀前期の三咬頭歯哺乳類と後獣類の進化」。以下Science紙サイトへのリンク。

An Early Cretaceous Tribosphenic mammal and metatherian evolution. Science 302:1934-1940
リンク先は概要が書かれている。無料の会員登録をすると、本文を見ることができる。


・ポール・ファルコウスキ博士(Paul G. Falkowski) ラトガース大学

酸素濃度の上昇と胎盤の進化について解説している先生。検索するとこの人の論文が出てきた。全文閲覧するのは有料みたいだが、概要のみは誰でも閲覧できる(英語)。

The Rise of Oxygen over the Past 205 Million Years and the Evolution of Large Placental Mammals( Science )
日本語タイトル「過去2億500万年にわたる酸素濃度の上昇と巨大な有胎盤類の進化の促進」


・ピーター・ウォード博士(Peter Douglas Ward) ワシントン大学

被子植物の出現が酸素濃度の上昇に影響したという仮説を説明をした先生。
この人は大衆向けの科学の啓蒙書をいろいろ書いている。日本でも『生きた化石と大量絶滅―メトセラの軌跡』という本が出版されている。
近々、『Out of Thin Air 』(アフィリリンク)という本を出版するらしい。タイトルからして、この番組で扱っていた酸素濃度の話題であるが、ほ乳類や被子植物についてまで語られているかは分からない。少なくとも鳥の「気嚢」システムと恐竜との関係とかそういう話らしい。もちろん英語。他にも十数冊、英語で本が出ているが、被子植物に関する本がどれかは分からなかった。


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純情きらり(147)

<内容>

やまちょうの洋間。あなた自身の演奏会を開いてみませんか。という西園寺先生からの申し出。指が回らないと拒むと、練習すればいいと西園寺。機会に恵まれないあなたのような女性のためにも開きたいと西園寺。演奏会の準備は僕に任せてください。あなたは心静かに練習をしてください。
西園寺が、お願いできますかと確認すると、とまどいながらも桜子は「は、はい」と答える。達彦にも確認すると、うれしそうに「よろしくお願いします。」

座敷。呆然と座り込む桜子。はいと言っちゃった、できるかな私に、と不安そうに達彦に問いかける。できるよ、進駐軍の演奏会であれだけできたのだから、俺が応援すると、達彦は心強い一言をかける。これは、おまえ一人の夢じゃないんだ。俺も店のために音楽を諦め、ピアノから遠ざかっていが、自分の中にもある。俺も見たいんだよと達彦が言うと、桜子はうんと返事をする。いつのまにか桜子も目を輝かせている。

それから桜子は演奏会に向けて本格的な練習を始める。音階練習から、一つ一つ難度を上げて。

有森家。その頃有森家には、夏休みを過ごしに笛子の家族がやってきていた。姉妹がそろって話をしている。おじいちゃんが死んで1年になるね。ピアノの前で幸せそうにねむっとるように。おじいちゃんにもピアノの演奏会聞かせたかったね。
笛子は夏が終わるまでこっちにいると言う。冬吾はこっちがいい、向こうにいて御輿にまつられてるのがいや、だとも言う。
冬吾たちが展覧会を開く話が出てくる。冬吾だけでなく、ヤスジさんたちマロニエ荘の仲間だった人たちの作品を集めた展覧会を。笛子は急に少し深刻な顔をして、実はトオルのために展覧会を開く。トオルの目が悪くなっている。と言う。
よく見えないせいで、引っ込み思案になって、友達もできないと亨の最近の様子を話す笛子。庭で姉のカズコとサチが楽しそうに遊んでいるわきで土遊びをしているトオルの様子が映る。
冬吾と話し合って、父親の絵をしっかり見せてやるために展覧会を開くことにした、と笛子。

カズコとサチが桜子にピアノを弾いてとねだってくる。いいよと桜子、ピアノの部屋に二人に引っ張られる。途中で、庭のトオルに聞きにおいでと声をかけるが、トオルは砂遊びを続けている。

ピアノの部屋。二人の女の子を椅子に座らせて、桜子が芝居気たっぷりに紙芝居を聞かせている。ピアノの演奏を間に入れながら。作品は以前ヤスジや冬吾と作った『北風と太陽』。カズコとサチはとても楽しそう。その様子をこっそり近づいてきたトオルが聞いている。

別の部屋。冬吾は鉛筆を削っている。桜子がやってくる。亨の目のことを聞くと、冬吾は展覧会も悪くないけど、自然を見せてやりたいと思っていると言う。空や雲や太陽や、まんどろのお月さんとかいろんなものを。今のうちによく見ていれば後になって思い出されるように。スケッチに行くときはなるべく連れて行ってる。
話は変わって。演奏会開くんだってねと冬吾が聞くと、一生叶わないと思っていたと桜子。思い続けていれば叶うこともあるものだね、一生に一度の演奏会でも叶わない、精一杯やってみる、と桜子。冬吾はいつもの口調で、「うんだな、やってみれ」と励ます。

山長のピアノで練習中の桜子。亨がドアを開いてやってくる。一人で来たのと聞くと姉ちゃんたちと来たと言う。桜子は亨ちゃんのための曲があるよとピアノのそばにやってきて、譜面を見せる。昨日の放送で出てきた譜面。「亨のテーマ」と書いてある。この曲は亨が大きくて元気でいい子になりますようにと作ったんだよと桜子。亨が聞いてみるというと、桜子は弾き始める。

そと。神社のあたり。子どもたちが山長から帰る途中。桜子が付き添っている。女の子たちは仲良く手をつないで帰っている。亨は桜子と並んで歩いている。亨に、一人ででもおいでと桜子が言うと、危ないから一人では外に出てはいけないと言われているとつまらなそうに言う。そして「いつか全部見えんくなるのかな。」と亨が悲しそうにつぶやく。桜子は近くに咲いていた紫色の花を見つけ、それを手折る。亨の高さにしゃがんで、亨の顔の前に出す。見える?と桜子が聞くと、桔梗だと答える亨。よく覚えとくんだよと桜子。取り出したいときにいつでも取り出せるように。目をつむってごらん。思い浮かべて、桔梗が見えるかどうか。目をつぶった亨は、見えるよと答える。目を開けてごらん。亨は顔の前にある桔梗を見つめる。

次の日。有森家。笛子が子どもたちに言い聞かせている。展覧会のことで外で話をしてくる。お外に出るときはお姉ちゃんたちに連れて行ってもらって、外は自転車が危ないと亨に言い聞かせている。お姉ちゃんのカズちゃんにも気をつけてやってねと念を押す。

亨がお姉ちゃんたちに桜ちゃんのところに行こうよと誘う。けれど女の子たちはあやとり遊びに夢中で、これが終わったらと生返事。亨は一人で、ふらふらっと外に出て行く。

そと。神社のそば。とても慎重な足取りで歩く亨。後ろからベルを鳴らして近づいてくる自転車。危なっかしくよける亨。飛びのいたすぐそばに桔梗の花を見つけてそれを摘む。その花を顔の前で見つめる。前を見ると野良犬がいる。犬が吠える。亨は怖くなって花を放り出して逃げ出す。

有森家に笛子が帰ってくるが、亨がいないことに気付く。山長。あわてて入ってくる笛子。亨来てない?亨の姿がみあたらんのと笛子。どこいったか知らん。とても心配そうな桜子の顔のアップで、「つづく」。


posted by takayan at 12:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 純情きらり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月21日

「梵天丸もかくありたい」

「独眼竜政宗」やっぱりいい。今回は、第二話「不動明王」

初回もよかったけど、今回も印象深い場面があった。溺愛する生母義姫(岩下志麻)がひからびた梵天丸ぼんてんまる(のちの政宗)が失った目玉を食べる場面とか、父親の輝宗(北大路欣也)が梵天丸を立派な人物になるよういろいろと人材を集めていくところとか、乳母の喜多(竹下景子)が生母の義姫の嫌がらせにも負けずに、梵天丸に信頼されていくところとか。特に名ゼリフ「梵天丸もかくありたい。」という場面はよかった。そこのところを描き出すとだいたいこう:

暗い寺の中。中央では祈祷する僧がいる。隣に虎哉禅師こさいぜんじ(大滝秀治)もいる。その横を通り過ぎ、梵天丸は乳母の喜多に連れられて不動明王像の前に進んでいく。
梵天丸が像を見上げて、「これは化け物か」と喜多に問う。喜多は「不動明王様でございます。若様のお目を直してくださいますありがたい仏様でございます。」と答える。喜多が「お参りいたしましょう」と促すと、梵天丸は「仏様が何故このような恐ろしい顔をしておるのだ。」と問う。「さあ、それは」と喜多が困って答えられずにいると、突然後ろから「教えて進ぜよう」と声がかかる。二人が振り向くと、虎哉禅師が子どもだからといって容赦のない厳しい口調で説明する。「恐ろしい顔をしているのは悪をこらしめるためじゃ。不動明王は優しい仏様じゃ。そと見と異なり慈悲深い。篤と御覧じろ!」。それを聞き、梵天丸はありありと不動明王像をみつめて言う。「喜多、梵天丸もかくありたい」。そして目をつむり手を合わせる。

梵天丸と乳母との信頼、梵天丸の利発さ、虎哉禅師の厳しさを表している場面。この子役のセリフの言い回しが何故か貫禄があってとてもいい。虎哉禅師は以前から父輝宗より懇願されていたが、このやりとりを通して梵天丸の師となることを決意する場面でもある。
(セリフの聞き取れなかったところは徳田さんのコメントにより修正)


ところで前回、ここに独眼竜政宗のことを書いたとき(「独眼竜政宗」放送開始!)、政宗が正宗という字になってしまっていた。投稿した後、すぐに修正したけれど、ブログ検索では間違ったタイトルのまま検索続けられてしまう。恥ずかしい。正しく入力した人はあのページにはたどり着けない。

それから、そのとき完全版のDVDが手に入らないとも書いてしまったけど、期間限定の品物なので手に入りにくいということなので探せば何処かにあるかもしれないし、ばら売りならば7巻別々に買えば手に入る。
この時代劇専門チャンネルの「渡辺謙祭り」に乗り遅れた人はDVD見て追いついてください。

・Amazon.co.jpでの「独眼竜政宗 完全版」 DVD 検索結果(アフィリリンク)


posted by takayan at 02:20 | Comment(2) | TrackBack(0) | 映画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

純情きらり(148)

<内容>

亨(トオル)がいなくなったと笛子がやってきたところから。

桜子と笛子が山長からあわてて出てきて、手分けして捜し出す。笛子は冬吾と出くわすがまだ見つからない。辺りは暗く雷が鳴っている。桜子、神社の前にやってきて、道に落ちている紫の花を見つける。地面には雨粒が落ちはじめた。

どこかの石段。ずっと下まで続いている。足下は濡れている。そこをゆっくり確かめながら降りているトオル。とても危なげに降りている。あっとトオルは足を滑らせてしまう。でもさいわい尻餅だけですんだ。石段の上に桜子がやってきて、トオルを見つける。トオルのところまで降りていって、よかったと抱きしめる。

夜。明かりのついている山長。笛子が厳しくトオルになぜ一人で出かけたのと問いただす。お姉ちゃんのピアノが聞きたかったと答える。桜子は私がいつでもおいでと言ってしまったからだと言う。どうしてそんなことを言うのと笛子は桜子を責める。ごめんなさいと桜子は謝る。私がどれだけ心配して育てているかと笛子。トオルをしっかりと抱きしめて、絶対ひとりじゃ外へ出ちゃいかんよと言い聞かせる笛子。すると冬吾が、いつかはトオルは一人で外を歩かないといけない。いまから練習しといたほうがいい。そしてトオルに「明日からお父さんと訓練すべ。」と誘う。桜子はピアノを聞いていかないとトオルに聞く。母の顔色をうかがうトオル。笛子にもそうさせてと聞く。

ピアノの部屋。桜子が「亨のテーマ」を弾いている。トオルは後ろの椅子に座って聞いている。曲が終わる頃には、トオルはいつの間にか寝てしまっていた。桜子はトオルの顔をのぞき込んでいる。達彦がドアから入ってくる。トオルが寝ているので、桜子は静かにするように合図する。二人でトオルの寝顔を覗き込んで、かわいいなと言う。おれたちもそのうちと達彦が言いかけるが途中でやめる。桜子は途中でやめでていいよ、私もほしいよ。トオルちゃんみたいな可愛い子。と桜子。

食卓。桜子、達彦、笛子、冬吾の四人が食事をしている。達彦が、今日はほんとに申し訳なかったと謝る。笛子が、私もついついトオルをかばってしまい。それが臆病にしてしまっているのかもと反省する。そういう笛子に対して、冬吾が、それそうやってくよくよするからといつもの口調で注意する。するとピアノの部屋からたどたどしいがさっきと同じメロディが聞こえてくる。もしやと思ってみんなが駆け付けると、トオルがピアノを弾いている。何でも覚えておけとお姉ちゃんが言っていたからとトオル。桜子の手を見て覚えたと言う。桜子が「ほいでも、よく覚えたね。」と褒めてやる。トオルが「もう一回弾いてもいい。」と聞くと、「いいよ」と答える。再びピアノのメロディ。みんなが優しい顔でトオルの演奏を見守っている。

夜の道。冬吾がトオルを負ぶって、笛子と有森家に戻る途中。冬吾が言う。「神様はトオルにいい耳をくれたんだな。誰にもでも得手不得手があるはんで。トオルは見るのは苦手でも、音を聞くのは得意なんだな。」

カフェマルセイユ。桜子がトオルと一緒に入ってくる。お客用のコーヒーを分けてもらいに来た。代わりに味噌をもってきて。マスター・ヒロが「小さなお客様だね」とトオルを歓迎する。トオルはこんにちはととてもいい返事をする。桜子とヒロがカウンターに行くと、トオルは一人でピアノのほうに向かう。その様子を見て、ピアノに興味があるみたいだねとヒロ。そしてトオルに「弾いていいですよ」と声をかける。とてもうれしそうにトオルがあのメロディを弾き始める。
ヒロがどこかからハモニカを引っ張り出して吹き始める。「聖者が町にやってきた」。それに気付いてトオルがヒロの方を向く。ヒロはトオルにハモニカを渡す。トオルはとてもうれしがる。それだとどこでも吹けるでしょうとヒロ。元気にありがとうとトオル。桜子が礼を言うと、小さな頃父親からもらったハモニカで、子どもの頃ハモニカが友達だったとヒロが自分のことを話し出す。父親が音楽学校の声楽の教師だったこと。母はそこの生徒で。学校を追い出されて。結局二人は離婚しちゃったけれど。そのとき父親がハモニカを渡して、父親として何も残してやれないけれど、手に職をつけろと言ってくれた。できたら音楽をと。そんな大切なものを桜子が言うと、ヒロは、俺には友達がいっぱいいるから、もうハモニカは要らないと満足そうに言う。

トオルは来る日も来る日もハモニカの練習をした。空き地で「ふるさと」を吹いているトオル。そこに元気の良さそうな虫取り編みを持った三人の少年がやってくる。トオルの前で立ち止まり曲が終わるまで聞いている。終わると「うまいじゃんか。なんか吹いてよ。」と話しかけてくる。トオルはいいよと、今度は「赤とんぼ」を吹き始める。

山長のピアノの部屋。桜子は初めての演奏会に向けての懸命の練習をしている。葉書を持って達彦が入ってくる。葉書は以前学童疎開で岡崎に来ていた良太からだった。良太は両親が死に東京のおじのところに引き取られた。妹と頑張っていること、ラジオでジャズを聴いて元気が出たことが書いてあった。子どもたちとの思い出を語る桜子に対して、達彦は子どもたちにも招待状を出したらどうだろうと提案する。
練習を再開しようと桜子が立ち上がると、桜子はよろめいてしまう。額をおさえて座り込む。桜子が今日は涼しいねというが、達彦はそうでもないという。練習のしすぎで疲れたのだろうと達彦は桜子の体を心配する。練習はそれまでになる。二人は電気を消してその部屋を出る。ナレーション「それがただの疲れなどではないことを、桜子もまた達彦も気がついてはいませんでした。」

二人の寝室。桜子は夢を見る。白い服を着て病院のベッドらしきものに寝ている桜子。気がつくと、母マサがその脇に座り、桜子の手に自分の手を重ねている。現実の桜子は、眠りながら達彦と手をつなぐ。目が覚めていた達彦は、桜子の寝顔を見つめて、やさしく手を握り返す。ナレーション「幸せな日々の中、桜子の体に変化が起きようとしていました。」

つづく。


posted by takayan at 12:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 純情きらり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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