2007年06月13日

見えない生活 密着レポート第2弾

以前から書いている重度の視覚障害者のりえちゃんの一日の密着レポート番組の第二弾。放送されているのは九州の番組『ドォーモ』。この番組ではりえちゃんの特集は数年前から何回か放送されている。

■番組情報
KBC制作「ドォーモ」
重度の視覚障害者りえちゃんの1日密着企画第2弾 見えないお仕事と見えない昼休み
6月12日(火) 24:10〜25:10

番組公式サイト
「ドォーモ」九州朝日放送

視覚障害者の人とちょっと交流があって、このブログも読んでくれている人がいて、ここに物語のあらすじ書くのが多いのも、そういうわけがあったりする。そういうことを踏まえて今回はレポートの内容を簡単に書いてみる。


放送は前回の続きから。まずレポーターの二人コンバット満さんと高橋さんが弱視体験として、アイマスクをして白杖をもって点字ブロックの上を歩いてみる。こんな大変なことを、りえちゃんは晴眼者と区別がつかないようにこなしている。頭で考えている以上に、いざやってみるとこんなに難しいことなんだと視聴者に分かってもらうためには必要な演出だと思う。番組のいたる所で、わざわざ彼女は見えていませんというテロップがうるさいくらい出てくるのだけど、これがないと偶然チャンネル合わせた人は別段何も感じなくてそのままチャンネル変えてしまうからなのだろう。

番組の途中で、道路を白杖をもって歩かないのは道交法に違反し、危険なのでやってはいけませんという注意の画面が出てきた。それはそうだ。りえちゃん自身は対応できても突発的な事故は起こりうるわけだから、りえちゃんやっぱり白杖は持ちましょうね。

職場への移動中。お店の前で点字ブロックをまたいでの積み込み作業をしていた。まわりが中途半端な声かけでちゃんと誘導できなかったので、りえちゃんは勢いよくぶつかってしまった。口調が優しいので、ちょっとわかりにくかったが、りえちゃんは本気で怒ってしまった。それはコンちゃんが悪い。僕も誘導で痛い目に会わせてしまったことが何度もあるから、人事に思えない。

職場。りえちゃんの仕事はマッサージ。もう1年前からこの部屋を使っているので、部屋のどこに何が置いてあるのか見えているようにわかっている。こういうのは全盲の人と接したことがない人には、不思議でたまらないだろうな。カメラマンが勝手にイスを動かしたりするもんだから、りえちゃんがイスを手探りで探したりするハプニングが起きる。こういう偶然がかえって、余計なことをしてはいけないと気付かせてくれるんだな。

職場に置いてあるパソコンを操作をしてみせるところがある。ちょっと短かった。本人のためか分からないけどパソコンは弱視用に画面の色が反転されてる。音声合成のスピードが速すぎるのか、レポータ二人は分からないといっている。音声ガイドを使い慣れている人は、読み上げ速度を高速にしているので、初めて聞く人にはわからなかったのだろう。僕もはじめは聞きとれなかった。

自分のパソコンに音声合成を入れてテスト環境を作っているけどやはり高速に設定している。ああ、でもいつも聞き慣れている同じ音声がテレビからも聞こえてくるというのは、とても奇妙な感じがする。君はそこでもはたらいているのかという感じ。それはそうと、りえちゃんもネット検索しているならば、このブログも見つけてくれてるかな。

今度は、とあるところにお買い物。いろいろ大変そうだけど、手触りだけでどれが買ったことのある物とか、いろいろわかるのはすごい。食べてみないと味までは分からないけれど、売り場のコーナーを覚えて、それで大雑把に手触りだけで選んでいた。お気に入りの物は形だけで分かるみたい。レジを通るのも本当は大変なんだろうけど、これも自然にやってのける。

買い物の後、公園のベンチに座って、りえちゃんにどうしてそんなに前向きなのかのコンちゃんのインタビュー。ものの考え方一つで世界は変わる。後ろばかり見ている時期もあったけど、それにあきちゃったそうだ。なぜ自分だけと思ったけれど、施設で研修して自分より目の見えない人たちに出会って、一皮も二皮もたくさん剥けたんだそうだ。笑顔は絶やさないという言葉を心に留めていて、それを心がけている。

今回の放送はここまで。
予告には、電車とバスに乗る場面。

りえちゃんの前向きな姿勢は心をうつ。いろいろ苦しんだんだと思うけれど、この心からの本当の笑顔は周りの人を、それだけで勇気づけてくれると思う。テレビを通じて多くの人に伝える価値のある笑顔だ。りえちゃんと同じくらいすごい人は実はいろんなところにいるんだけれど、そういう人たちが世の中にいるんだと気付かせてくれるためにも、これからもときどきでいいから、テレビに出てその笑顔とその明るい声を聞かせてほしい。


■当ブログ関連記事
見えない生活
「見えない生活」の映像


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2007年06月17日

第二位の準惑星、冥王星

去年冥王星が惑星の定義から外れたときは、なんでみんなそんなに騒ぐのと思っていた。誰も肉眼で冥王星見たことないわけだし、ほとんどの人が写真すら見たことなかったはずなのに。そもそもみんな星のこと興味あったのかって。

みんな日頃、夜空見上げてるのだろうか。僕は夜道を歩くとついつい星を眺める。いつもと違う夜道だと北極星の場所を確認せずにはいられない。そして星座を何か一つでも見つけようとする。あのまぶしい星は金星だな、星座に紛れてるあれは木星かなとか。年に何度か天体望遠鏡を引っ張り出しては、木星の衛星や土星の輪を眺めて、ささやかな宇宙の奥深さを再確認する。この世界は人工物ではないが数学的だって実感をする。もちろん冥王星まで眺めることはできなかったけれど、他の惑星と大きく違うことも知っていたから、この降格にはさもありなんというのが感想だった。(参照 さよならプルート

おととい久々に冥王星のことを書いてある記事を見つけたので、調べてみた。でもなんかかわいそうなタイトルだ。

2007/06/15-09:12 冥王星、また「降格」=エリスより軽いと判明−米天文学者 - 時事通信社

(略)
米天文学協会が14日明らかにしたところによると、同教授らはハッブル宇宙望遠鏡などで観測したエリスの衛星ディスノミアの軌道上の動きから、エリスの質量は冥王星の1.27倍と計算。エリスの直径は冥王星よりやや大きいとされてきたが、質量も上回っていることを突き止めた。冥王星は質量の比較でも、準惑星グループのトップの座に立つことができないと判断されたわけで、「第二の降格」(ロイター通信)といわれている。
(略)

結局、冥王星が分類されたdwarf planetという言葉の訳語は矮惑星ではなく、準惑星となった。このことはこのブログにも書こうかと思ったけれど、書きそびれていた。一番大きくて重い準惑星だとわかったエリスというのは、去年惑星の定義が決まった頃「2003UB313」という名前でしきりに出てきた星。この星の存在がこの惑星の定義を決める大きなきっかけになった。
(参照 クローズアップ現代「さよなら冥王星」 去年書いたので情報古いです。)

惑星の定義がきまってしばらくしてこの2003UB313にエリスErisという名前がついた。同時にその衛星にディスノミアDysnomiaという名前が付いた。どちらもギリシャ神話からの命名で、神話ではディスノミアはエリスの娘。ちなみにエリスは有翼の女神として描かれる。エリスは不和の女神ともされて、この星の発見がもたらした議論を思い出させてくれる名前。

文中にロイター通信とあるので英語の元記事はこれだと思う。
WASHINGTON (Reuters) - Poor Pluto has been demoted again.

でも「第二の降格」っていうのはどこの文章だろう。それらしい"Poor Pluto has been demoted again"という文の訳は見出しで既に出てきてるのに。どうでもいいけど。

記事にあるハッブルは地球を回る有名な宇宙望遠鏡。英文の方では、ケック天文台でも観測したということも書いてある。初耳のこの天文台はハワイのマウナケアにある天文台群の中の一つ。W.M.Keckという言葉はどんな意味があるのかなと思ったら、W.M.Keck財団というところから総額1億4千万ドル以上もの助成金を受けて建てられたからだそうだ。この財団は石油で成功したWilliam Myron Keck氏が1954年に設立した慈善団体。

いちおう、話題に上っているサイエンス論文は、次のリンク。今回の論文の概要。細かなデータが書いてある。
The Mass of Dwarf Planet Eris - Science(英文)


観測に使ったハッブル望遠鏡とケック天文台のサイトにもこのニュースの記事があがってる。ハッブル天文台の方には、ErisとDysnomiaの写真も掲載されている。

Astronomers Measure Mass of Largest Dwarf Planet - HUBBLE
Astronomers Measure Mass of Largest Dwarf Planet - KECK

ハッブルの撮した美しい天体写真が他にもあるので、興味がある人はさまよってみるのもいい。
HubbleSite - Gallery


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電脳コイル 〜6赤いオートマトン

異例のアンコールスペシャル放送。見られなかった回を見ることができて、NHKに感謝。
一つ一つのシーン、一つ一つセリフが、この世界を説明する大切な情報で、かなり緻密に世界設定をしているのがわかる。突き詰めると破綻するものも見つかるかもしれないけれど、この世界はかなり楽しめる。それが最初から明らかにされているんじゃなくて、物語が進むにつれて次第次第に明らかになっていくのが楽しい。今回見たことで、ちょっと僕が考えていたものも修正しないといけない。

物語を楽しみたいならば、以下はかえって読まない方がいいかもしれない。

第六話の重要な展開は:
ハラケンのおばさん登場。実はヤサコの父親のあつかいにくい部下。
黒ずくめのバイク乗りの姿で今までも画面の端に映っていた。おそらく同一人物。きっとMatrixのトリニティへのオマージュ。
ハラケンがサッチーにできる命令は、待て、お手、お座り。これは、サッチーの導入に関わっているおばさんが、ハラケンの「イリーガル」研究のために特別に使えるようにしてくれた命令。サッチーは不純な電脳物質を見境なく初期化してしまうので、この命令はイリーガル研究にはなくてはならない。ハラケンがイリーガルを研究するのは、一緒に研究していた女の子の死の真相を探るという目的もあるのだろう。
この世界では車は電脳ナビで自動運転。そのときは絶対事故は起こらない。それなのにハラケンと一緒に研究をしていた女の子カンナは交通事故にあって、死んでしまった。ハラケンを幼い頃から知っている花屋のおばちゃんがいうには、この事故の後ハラケンはあまり笑わなくなった。
いろいろ面白い場面があったけれど、サッチーの能力を研究するためにイサコとフミエは神社に潜んで、目の前の道の電脳空間をわざと壊して、サッチーの検知能力を測っているところは地味にいい。
今日はいろいろ世界設定が公開された。神社や学校にサッチーが入ってこられないのは、縦割り行政のせいだというのは、いいセンス。サッチーは郵政局に所属するので、管轄の違う文部局の学校や、文化局の神社には入ってこられない。別に家の中はホームドメインでサッチーは入れない。サッチーの行動できるのはオンロードドメイン。
何もかも指さしてうんちと叫ぶのがマイブームだったヤサコの幼い妹キョウコは、ハラケンのおばさんに会ったおかげで、バイクにまたがったまねをしてブーンブーンと言うのが新しいマイブームになった。

後は一話から五話までのアンコール放送を見て気になったこと:

第一話オープニングの直後に、大黒市がもやに包まれている様子が映って、それに対してヤサコが理由を説明しているのは、明確なオープニングの解説だな。

子供たちの噂する都市伝説や、ヤサコの幼い頃の思い出せない記憶、ハラケンの死んだ友達。そういう謎が、イサコの探している何かと結びついていくんだろうな。どの話にも今後の展開に欠かせない重要な出来事が描かれているみたいだ。ほんとアンコール放送見れてよかった。

第一話でヤサコの電脳ペットのデンスケが古い電脳空間に迷い込んでしまう。この古い電脳空間というのが今後また重要な役割を果たすのではないかと思う。ヤサコの不思議な幼い頃の断片的な記憶、鳥居の並んだ階段のことをこの町で生まれ育ったフミエが知らないというのは、その場所が普通では行けない場所にあることを意味しているのではないかと思う。ヤサコが古い電脳空間にいるデンスケの場所が漠然と分かったのも、そのことと何か関わりがあるのだろう。でもこれはかなりの特殊能力だろう。電脳コイルのことを最初にここに書いたときこの世界と電脳空間が一対一に対応していると書いたが、実はそうではないということかもしれない。第三話で現れた鍵穴は、そういう別の世界に入るための鍵穴かもしれない。

イサコは手を動かさずに電脳メガネを操作するイマーゴと呼ばれる技が使える。これは封印されたメガネの隠し機能らしい。イサコの目が赤く光ってカチカチっとするのは、サッチー同志が通信するときのカチカチと同じな描写なのは、意図的なのだろう。こういうのは展開が進んでいくと、他の子供たちも使えるようになっていくんだろうか。ラストの26話付近でなんか壮絶な電脳バトルを期待してしまう。

全部通してみると、メガネをおでこに上げているときと普通にかけているときとが区別されて描写されている。これももっと気をつけて見ていくと、その区別の設定がわかるのだろう。メガネの電源を滅多に切らないらしいけど、おでこにメガネを上げているときも電源は入っているのか。普通にかけてないときも指電話ができるのはそういうわけか。でも手の指で電話の形をするのは、必ずしないといけないのかな。あの位置では自分のメガネでは映っていないはずだから、僕の考えている理屈では、手の動きが電脳空間に反映できないので説明できない。

それにしてもメガビーいい。あの額にピースをあててやるおデコビーム。


ところで、DVDが予約可能になってた。今日のアンコール放送見逃して乗り遅れた人は、DVDでどうぞ。

以前説明した画像とは違うけれど、このDVDの表紙は、電脳メガネ越しとそうでない部分が描かれた画像。ヤサコとイサコが並んで立っていて、その間にサッチーの一部分が見える。デンスケも見える。でもそんなに近くにいてサッチーは攻撃してこないのかな。

■amazon.co.jp
限定版と通常版がある。限定版には絵コンテ集等が入ってる。通常版にも初回封入や毎回封入の特典がある。
品名にマウスを重ねると商品プレビュー。



電脳コイル (1) 限定版
1話〜2話収録

電脳コイル (2) 限定版
3話-5話収録

電脳コイル (1) 通常版

電脳コイル (2) 通常版


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2007年06月19日

しょこたんの冥王星についての見解

去年の惑星定義騒動以前から冥王星の惑星としての存在を疑問視していたしょこたん。今回の件に関しての見解を見てみたら、笑った。

しょこたんの冥王星への仕打ち!テラヒドスwww
マミトシ神、GJ!

「しょこたんぶろぐ」のページ。
カニのバスク風。これはその次の記事との連作投稿だ。

■当ブログ内の関連記事
第二位の準惑星、冥王星


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弥七参上!

もう冒頭から、風車が飛ぶ!弥七も飛ぶ!
二代目弥七登場の回だからか、番組中風車、大サービス!

「弥七がなかまにくわわった」的イベントを期待していたのに、ご老公の前に飛んできた風車を見て、老公がもう当然のこととして「弥七」というセリフには、驚いた。新たなメンバーとしてではなくて、以前からご老公と関わりのある存在として扱っている。初代の存在に敬意を示し、初代のそれまでの活躍を否定しないで、そのまま引き継ぐというわけだろうか。

弥七との絡みはご老公と、ゲストの前田愛に対してのみ。他の御一行のメンバーの目にも入ったはずなのに挨拶も何も無し。
これでいいのか。どうなっていくのか。助格もお娟も、これからもそんな態度を取っていくのか。

ゲストの前田愛がやさぐれ女役。土場で博打を打ったり、一人酒で飲んだくれたり。今までのイメージとは全然違う感じだけど、そんなに悪くなかった。泥水は飲んでも体はきれいな、あばずれを好演。十分に弥七登場の大切な回を盛り上げてくれた。

ストーリーとしては、瞼の母の女版のような、やっと出会えた生みの母に嫁入り前の娘がいて、親子であることを無下に否定されてしまう。その仕打ちにひねて、悪党にそそのかされて仕返しをしようと母が仕切る廻船問屋にしのびこむと。。。てな話。弥七は今回の主役ではなくあくまでも影から支える役に徹している。

内藤剛志が演じる風車の弥七にはどうしても違和感を感じずにはいられないけど、初回はまずまずという感じ。今後慣れていけるかもしれない。

●番組情報
第37部 水戸黄門 第11話『母と娘つないだ風車』(青森)
TBS系列 2007年6月18日20時〜


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2007年06月20日

セクシーボイスアンドロボ最終回

この物語はなかなかよかった。
七色の声を操る14才の少女「ニコ」とロボヲタで女好きの青年「ロボ」の冒険活劇。メルヘンのような展開ながら、えぐるような世界を描いていたりする。

テレビの前できっとみんなひいてるんじゃないかなと思うほどの極端なまでのロボ(松山ケンイチ)のヲタ演技さえ乗り越えれば、普通じゃ恥ずかしくて聞いてらんない人生の本質を語りあう場面が現れてくる。ロボの一途な行動の後だからこそ、そういう本質を語るような話が平気にみていられるというものだ。

ストレートすぎるメッセージもあれば、今回出てきた二人にしか見えない小鳥のような、比喩的なエピソードを通しての遠回しのメッセージもある。毎回最後はニコ(大後寿々花)の独白で終わる。その回の体験を通しての、この現実を生きている生身の彼女が感じた包み隠さない気持ちが語られる。途中で音楽を止め、最後の一言で決める。見ている者の心に届けと力強くメッセージを投げかける。
最終回のメッセージは、ロボが劇中、自分自身の生き方についてニコに教えてくれた言葉を踏まえたもの。私を救えるのは宇宙で、私だけ。


結局二人は別れてしまう。明日また会うような会話をしながら、そのまま会うことがなくなってしまう。一度だけニコはロボを見かけるが、夢中に星空を眺めている姿をみたら声をかけられなかった。それでもニコは変わらぬロボの姿を見つけられただけでも心からうれしかっただろう。きっと二人はもう二度と会わない。恋人ではなかったけれど、とっても変なやつだったけれど、ほんの短い間だけ同じ感性で世界を一緒に共有できた大切な人。ニコの少女時代の一つの思い出となるのだろう。

二人が完全に別れてしまうことの象徴としての表現が、ニコが感じることができなくなった二つの存在、小鳥と、中村獅童演じる幽霊の「三日坊主」だと思う。最初はニコにも感じることができていたのだけれど、話が進むにつれて、小鳥も、三日坊主も、ニコには見えなくなってしまう。一方のロボには最後の最後までずっと見えている。その原因が、自分の気持ちを殺し周りに迎合してしまうニコの態度であるように思えたが、それだけが理由ではなかった。ニコが感じられなくなった原因は結局なんだか分からない。ニコはそれを受け入れる以外にない。

とても切ない。同じ世界を共有できないことは、悲しいことだ。今まで当たり前のように二人だけで共有できていたことだけに。そしてこの距離は決して埋めることができない。でも人と人との間にできてしまう距離というのはそういう理由のはっきりしないものだったりもする。好意を持ち続けていたとしても、それはどうすることもできない。そんな理由でニコは星を見ているロボに声をかけられなかったのだと思う。ニコのロボへの気持ちはとても切なく終わるけれど、二人はそれぞれの人生を自分の気持ちに正直に生きていこうとする。この物語の最後を僕はそんなふうに感じた。


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2007年06月21日

CS3がもうすぐ届く。

いよいよ明日22日にAdobe CS3が発売される。
これに合わせて昨日ショップから22日到着予定とのメールが届いた。
僕はいままでフォトショップもイラストレータも買ったことなかった。今回はいろいろ考えて買ってみることにした。
素直に製品版を買うなんてことは、いくらなんでも高すぎてできないけれど、先年アドビに買収されたマクロメディアの製品をもっているので、アップグレード版を予約購入できた。


今回のCS3では、とても多くの製品が発売される。

単品製品が11種
ADOBE PHOTOSHOP CS3
ADOBE PHOTOSHOP CS3 EXTENDED
ADOBE ILLUSTRATOR CS3
ADOBE INDESIGN CS3
ADOBE DREAMWEAVER CS3
ADOBE FLASH CS3 PROFESSIONAL
ADOBE FIREWORKS CS3
ADOBE CONTRIBUTE CS3
ADOBE PREMIERE PRO CS3
ADOBE AFTER EFFECTS CS3 PROFESSIONAL
ADOBE SOUNDBOOTH CS3

統合製品が6種
ADOBE CREATIVE SUITE 3 DESIGN PREMIUM
ADOBE CREATIVE SUITE 3 DESIGN STANDARD
ADOBE CREATIVE SUITE 3 WEB PREMIUM
ADOBE CREATIVE SUITE 3 WEB STANDARD
ADOBE CREATIVE SUITE 3 PRODUCTION PREMIUM
ADOBE CREATIVE SUITE 3 MASTER COLLECTION
※下記「早わかり表」より

そして、それぞれにWindows版とMac版がある。
そしてさらにそれぞれにアップグレードするための製品もある。
旧マクロメディアのFREE HANDからイラストレータに乗り換えるための製品などもある。
その上、ADOBEのオンラインストアでは、日本語か英語の選択肢まである。


スイートの詳しい構成内容は、次のページで確認。ピエロ怖い。
Adobe - 製品: Adobe CS3

そして、アップグレードの早見表がこれ。PDF注意。
アップグレード早わかり表

このページを見ながらいろいろ悩んだ。

僕がもっているのは、STUDIO MX 2004。
これからアップグレードできるのは、DESIGN STANDARD以外の5つの統合製品。

ホームページを作るために買うのだから、三つに絞られる。でも金欠の僕にはMASTER COLLECTIONは論外なので、WEB STANDARDかWEB PREMIUMのどちらかということになる。普通ならホームページを作るソフトがほしいから、WEB STANDARDなんだけど、WEB PREMIUMに入っているフォトショップとイラストレータも捨てがたい。アクロバットプロもあったらあったでうれしい。

う〜ん悩む。金はないんだけれど、この二つとアクロバットプロが、6万の差額で手にはいるというのはとても魅力的。足りないものを単品で買い足すと28万にもなるんだ。でもそもそも将来買い足すってことがあるのか。だまされるな、これは22万円の得ではなく、6万円の損なのではないのか。

でもね。結局この誘惑には勝てなかった。4年ぶりの購入だから、この出費は許容範囲だと自分を納得させている。11万の無駄にならないようにと自分を戒めている。

待ち遠しい。


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2007年06月22日

ハートの形

先日はトランプのクラブについて書いたが、今回はハートについて。
(クラブについての内容は自分でも読みにくいと思うので、あとでもう少し分かりやすく書こうと思ってる。)

トランプに使われているハートの形、フランス式のカードのそれは、はっきりとドイツ式のカードを参考にして作られている。同じようにスペードの形もドイツ式のはっきりとした影響が見られるが、ただそれは剣ではなく、まぎれもなく葉っぱとして描かれている。

フランス式のトランプは、ドイツ式のトランプの影響を受けたことはおそらく確かなのだろうが、ネット上で確認できる画像として古いものは次の1545年のものしかみつけられなかった(フランス式は15世紀後半に開発されている)。

Satirical Playing Cards by Peter Flotner, Nuremberg, c.1545 - The World of Playing Cards

フランス式のハートは、単色の赤で塗られているが、ドイツ式のものは影が描き込まれた立体的なものになっている。この伝統はドイツで現在販売されているものにも受け継がれている。

では、このハートはどこに由来するのかというと、よく分からない。ドイツ式のものはドングリもそうだが、イタリアやスペイン式との直接的な関係性がわかりにくい。形の類似性により推測できるものもあるが、ハートに関しては独自の採用のように思われる。ちなみにトランプのハートはイタリアやスペインでは聖杯に対応する。

ところで、ハートの形は、そもそも何なのだろう。心臓を意味するのは分かるが、形は心臓そのものに由来するのだろうか。調べてみるとWikipediaぐらいにしか書いていない。さらに調べてみると、日本語版のWikipediaのハート(シンボル)に書かれている起源は、英語版のWikipediaが元になっている。そしてその英語の記事で紹介されているのが次のページ。

Where does the ubiquitous Valentine's heart shape come from? - By Keelin McDonell - Slate Magazine

意外に最近の記事で、これは今年2007年のバレンタインデイに合わせて書かれたものだ。


この記事で紹介されている説は、Wikipediaにも載っているが、絶滅したセリ科Ferula属のsilphiumという植物の実の形とする説である。

紀元前七世紀に現在のリビアにあった古代ギリシャの都市国家キュレネCyreneにおいて、このsilphiumが重要な輸出品であった。この植物が珍重された理由は、これが避妊薬として使われたからであり、コインに描かれるほどこの都市の経済にとって重要な位置を占めていた。そのコインに描かれている形がまさしくハートの形をしている。このコインは現代にも伝わっている。ここに愛(性愛)とこの記号の最初の結びつきがあるというのだ。
Silphium - en.Wikipedia ※コインの画像あり

この説が本当に正しいのかは分からない。ハート模様が描かれたコインは残っているのでそのことは事実であるが、愛と結びつけて当時の人たちが考えていたかまでは、これだけの情報では、憶測でしかないだろう。そしてこれがドイツ式のトランプの記号に現れるまでのおよそ二千年間、必ず他の場所でも使われていなくては、この記号の意味が継続して使われているとは言い難いのだが、それを確かめる術は僕は持っていない。

他にも、人間以外の心臓説や、女性の性的ないろいろな部分が元になっているのではないかという説が英語のWikipediaでは詳しく書かれている。この女性の性的な部分説の話の中では、似たような例として、女性器を象ったとされるシュメール文明の「女」を表す楔形文字や、ヒンドゥー教のヨミのことにも触れられている。

こんなに身近なハートの形なのに、どうしてそれが愛を表すようになったかということについては、実はよく分かっていない。ただ心臓などではない説の方が愛を説明するにはもっともらしく聞こえてくる。


CS3は届いたが、、、

予定通りに、CREATIVE SUITE 3 WEB PREMIUMアップグレード版、到着。
でもシステム要件ではねられた。
RAMは1G以上必要だった。
今からじゃメモリ買いに行けないし、明日までおあずけ。
英語版FlashCS3の体験版がちゃんと動いていたから、全然考えもしなかった。単品とは要件が違うのね。


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2007年06月26日

見えない生活 第3弾の放送予定

第三弾を待ちに待ってた人は、いよいよ完結編です。
いままで見ていなかった人は、このブログの過去ログをどうぞ。

ドォーモの公式サイトによると、
大好評「見えない生活」シリーズ
第3弾(完結編)は、6月27日(水)放送予定!!

みんなで見よう!!
だそうです。

Yahoo!テレビで確認すると、もう少し詳しい情報があった。

6月27日(水)24:10〜25:10
ドォーモ「視覚障害者りえちゃんの生活第3弾・乗りものは大変」
KBC,YAB,NCC,KAB,OAB,KKB(九州山口地方のみ)


posted by takayan at 07:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 見えない生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする