第23話(2007年9月17日放送)
『消えた水戸の若君!次期将軍を狙った野望』(水戸・江戸)
水戸黄門第37部-TBS
上記ページからの番組内容の引用
世直し旅を終えて水戸の西山荘で大日本史編纂の作業を進めていた老公のもとに老公の息子と孫の不仲が伝えられる。胸騒ぎを覚え江戸へ向かった老公は、次期将軍の座を狙う大きな陰謀があることに気付く…
おなじみのオープニングの登場人物のテロップを見ていると、最終回らしく、なんかすごく豪華な顔ぶれだった。そこに思いかけず、あの鬼若(照英)の名前を見つけた。もしや鬼若が生きていて最終回に出てくるのか?いや、ただアキの回想シーンに出るだけかも。そんなことを考えながら最終回を楽しみながら見た。
今回のゲストは、中村敦夫、平幹二朗、国広富之、三浦浩一、宮本真希。他に名前を知っているだけでも、堤大二郎、萩原流行、西田健。一人に一本ずつ話が作れそうな顔ぶれ。そのなかで三浦浩一の悪役は新鮮だった。最初誰だか分からないくらい役に徹していてよかった。
鬼若の最後の回も書いたので、今回も簡単だけど内容と感想を書きますね。
あろうことか御三家水戸藩の若様がかどわかされて、それもこの事件に紀州公(平幹二朗)が関わっているという江戸幕府を揺るがしかねない超展開だ。次期将軍を紀州から出すためとはいえ、これはすごい話だ。この悪巧みに紀伊国屋文左衛門(中村敦夫)までが絡んでくる。しかし黄門様の御一行の活躍と、悪の手先として若様の監視役をしていた早苗(宮本真希)の改心により、一人の犠牲者も出さずに、将軍(堤大二郎)をわずらわせることもなく秘密裏に事は解決する。
鬼若の出番はまだかまだかと思っていたが、なかなか出てこなかった。もう時間がないぞと思っていると、アキ様に動きがあった。夜、賑やかなうたげが催されているのに、アキが一人離れていく。アキは「つげの里」を恋しく思いながらも、みんなと別れるのがつらいと悩んでいた。それを黄門様が気付き、優しく決意を後押ししてやった。日を改めて、別れがつらいアキは黄門様一人に見送られてふるさとに旅立っていく。
その旅立っていくアキの後ろ姿を眺めている黄門様の目に、鬼若の姿が映る。行方不明になってからもずっとそうやって影からアキを見守っていたんだ。鬼若の現れる映像には少し光の加減が違えてある。アキに近づくと鬼若は昔のようにアキを抱えあげて肩に乗せ歩いていく。黄門様はその姿を見ながら「鬼若、いつまでもアキを見守っていてやってくれ。」とつぶやく。これが今回の最後のセリフ。
そしてエンディング。いつもの歌のあとに知らない歌詞、その後ろで映像が流れる。鬼若とちっちゃな頃のアキ、今回の出来事のいろんな場面、大日本史編纂に励む助さん格さん、それに満足げな黄門様の姿、それでおしまい。
このアキのラスト、本当に鬼若は生きていたのだと思ってもいいし、肩に担いでる姿は象徴的なもので、死んだ鬼若の心がいつまでもアキを守り続けていることを黄門様が感じたのかもしれない。鬼若に見守られながら成長したアキには鬼若ゆずりの強さがしっかりあることを黄門様が確信したのかもしれない。それはどう受け取ってもいいのだろう。この場面だけでもいい最終回だった。
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