2007年11月28日

言語読み分けのサンプル動画

何か音声のサンプルが作れないかと思って、前回の外国語の挨拶のページを動画にしてみた。せっかくなので、ブログに貼り付けられるようにFLV形式にしてみた。殺風景な動画で申し訳ない。(追記 別のページからこのページに戻ってくると、下のプレイヤの画像が崩れるみたいだ。そのときはF5キーなどでリロードすれば元に戻る。)



これはFirefoxに日本語化したFire Vox拡張機能を入れて、タグに言語コードを指定したページを読ませたもの。音声エンジンはICレコーダRR-US470に付いてきた九ヶ国語。なお、国の並び順は英語以外は言語コード番号順。

テーブルの各項目はTDタグで記述されているので、下の引用のようにそのTDタグに言語属性を追加している。また一番外側のHTMLタグにjaを指定したので、ページ全体の標準言語は日本語になっている。
<td lang="en" xml::lang="en" >hello</td>

二年前に買ったPentiumMノートパソコンなので言語が切り替わるときに、ちょっともたついてしまう。最近のデスクトップパソコンだともっといい感じになると思う。


使ったソフト
カハマルカの瞳 ... デスクトップの録画
VirtualDubMod ... 動画の編集(この動画を再生はできないけれど)
・Adobe Flash Video Encoder ... AVI→FLV変換
Riva FLV Player ... 設置



posted by takayan at 23:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | Fire Vox | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月29日

「ちりとてちん」が面白い

もう二ヶ月目が終わろうとしているが、連続テレビ小説「ちりとてちん」毎日楽しみにみている。土曜日午前に見られるときには、一度見ているのにBS2で一週間分まとめて見ている。

女性が主人公の朝ドラだからいままで落語の話なんてのはできなかったのだろうけど、上方落語というのはとてもいい題材を選んだものだ。いろんな落語の話が下敷きにあって、それが話に奥行きを作ってくれる。

昨日の話はヒロインの喜代美が一皮むける話だった。その過程で幼なじみのエーコの心を深く傷つけてしまう。それはとても痛々しい代償だけど、喜代美が大切なものに気付いていく過程が、とてもよく描写されていく素晴らしい回だった。何もしてなさそうで、ちゃんと弟子の心の成長を厳しく優しく見守っている草若師匠の言葉や態度は、まるでドラマを見ているこちらにも向けられているような感じにさえなる。師匠が出してくれたお茶がとてもおいしかったと喜代美が何気ないそのことに気付く所からの展開がとくにすごかった。そして紋の入った扇子を渡され、喜代美はやっと稽古を許される。本当に良かったねと言いたくなる。


何をやっても駄目なヒロイン。何かやろうとしてもちょっとした挫折で投げ出してしまうヒロイン。何か大きな夢があるというわけでもなく、いままでの自分を変えなくてはいけないと思いながらも、何も見つけられずに周りに流されて、その場その場をだだ過ごしているだけという感じのヒロイン。

そのうえ、字は違うけれど同姓同名の幼なじみの存在。可愛く頭も良く社長令嬢で人気者の、自分とまるっきり正反対の清海(キヨミ)、エーコがいる。もう八方ふさがりだ。誰だって現実にそんな存在がいたら、こんな苦しいことはないと思う。何をやっても駄目な上に、必ずエーコが悪意もなしに微笑みながら軽々とその上を行くわけだから。もっと憎たらしい女の子だったらどれだけ気が楽だったろう。

そんなビーコが、エーコと関わりのない、エーコと比較されない落語という世界を、自分の居場所をやっと見つけることができたのに、またそこにエーコが現れてしまった。一門のたまり場になっている居酒屋にエーコがやってきた。すぐにみんなと馴染んでその場のヒロインになってしまう。ビーコはもう耐えられなかったんだろうな。一方的にビーコは爆発してしまった。最初、周りも怒りを向けられているエーコも何が何だか分からない状況。エーコは、自分が突然非難され傷つけられたことよりも、自分がその場に来たことがビーコを傷つけてしまっていることを察して、そこを去っていく。草々はそんなことをしでかしたビーコを自分のことしか考えていないと怒鳴りつける。師匠は草々をたしなめる。

この物語で一番強く主人公を形作っていた感情があふれ出すシーン。この主人公には夢や希望があったわけではない。天性の才能があったわけでも、幸運を引き寄せる不思議な力を持っていたわけでもない。その代わりにあったのは、この深い深いコンプレックスだった。本当はこの物語、とっても強い負の力が動機付けになっている朝ドラらしからぬ話だったりする。そういう夢や希望というものとは真逆の心情が、やがて昇華し未来の彼女を形作っていく物語なんだな。

もちろん、それだけじゃ駄目だ。幼い頃のおじいちゃんとの短かったけれど幸せだった思い出は掛け替えのないものだし、それが結局、落語へと導いてくれた。和久井映見をはじめとする田舎の家族も温かく支えてくれる。田舎にいる的確な助言をしてくれる親友の順子の存在も大きい。草々兄さんへの想いもある。理想の女性像としてあこがれているフリーライターの奈津子さん。師匠をはじめ徒然亭一門のみんなや、近所のひとたちも。そういう周りの人々に支えられ成長する物語でもある。それでもやはり、このコンプレックスは主人公とこの物語を形作る大きな柱だ。


小学生の頃、周りが同姓同名の二人を区別するために付けたエーコとビーコという名前だけれど、それがとても強い序列を表していることにエーコは気付いていないんだ。頭のいいエーコでも、幼いときに名付けられて、あまりにも当たり前にエーコ、ビーコで過ごしてきたからそのあだ名が意味することを改めて考え直すこともなかったんだろう。でも、今回のことでエーコも気付くかもしれない。エーコがビーコを喜代美と呼ぶようになれば、エーコの心にも起きた成長を表すことになるんだろう。まあビーコから卒業できたとしても、その暇もなく喜代美は芸名を付けられて、また別の名前を背負って、新たな人生を歩むことになるんだろう。

このまま仲違いをしたまま現在まで引きずるような話を作っていってもいいれど、エーコもビーコもそれは似合わないし、このドラマにもそういう根深いトゲのような設定は朝から苦しいので、お茶を出してくれた師匠の助言にしたがって、二人の間は近いうちにすっきりさせてくれるだろう。そう期待してる。

とにかく、今回は主人公の鬱積した内面を描いてはいたれど、基本は、笑いあり、妄想ありの楽しいドラマ。だから見続けていられる。特に和久井映見の登場するシーンはどれもいい。


posted by takayan at 03:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ちりとてちん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月30日

オープンソースのスクリーンリーダNVDA

2011.12.1 この記事は古い情報です。
現在、NVDAにはJTalkが内蔵されているので、SAPI5、SAPI4対応の日本語音声合成エンジンを用意しなくても日本語を発声できます。
また、無償で配布されている Microsoft Server Speecht の音声にも対応しています。
詳しくは、下記の関連リンクでご確認ください。
追記終わり



いろいろ調べていると(記事末のリンク参照)、NVDAというオープンソースのスクリーンリーダがあることが分かった。今年、日本語化のプロジェクトも立ち上がったようで、とても楽しみにしている。

無料というところがとても魅力的。NVDAJpで配布されている日本語ファイルを使えば、日本語での利用もできる。

現在利用中の僕のノートパソコンだと処理のパワー不足でちょっと苦しいのでマウスでの操作は諦めないといけなくなるけど、OSの操作だけでなく、ワード、IE、Firefoxなどに対してもかなり高度なこともできるようだ。こういうのがオープンソースで開発されているのはとても頼もしい。開発言語がPythonなので、僕もPyhtonは分かるから何か手伝えるかもしれない。

eSpeakというフリーの多言語対応音声合成が最初から組み込まれているので対応言語圏の人ならば無料で自分のパソコンを音声パソコンかできる(残念ながら、eSpeakは日本語には対応していないらしい)。NVDAにはCDやUSBメモリ用のポータブル版もあるので、eSpeakの言葉が分かる人ならば、どのWindowsXP/VISTAでも簡単に音声パソコンにすることができる。とても素晴らしい!


日本語で使うためには、日本語のSAPI5かSAPI4を入れていなくてはいけないが、入れてあれば、上記日本語化サイトの手順「NVDAを日本語メッセージで実行する方法」に従って設定を変更し、その変更を保存すれば、日本語スクリーンリーダとして使えるようになる。

インストーラでのインストールが完了すれば、以後CTRL+ALT+NキーでいつでもピロロロンとNVDAが起動できるようになる。設定はINS+Nキーで表示されるウィンドウを使っておこなう。終了するときは、INS+Qキー。またINS+1キーでキーボードヘルプモードに切り替えられるので、このモードに入ってショートカットキーの確認をおこなえば、迷ったときはとても便利だろう。通常の状態に戻すにはもう一度INS+1キーを使えばいい。

このソフトは上記のようにINSキーとの同時押しを多用するが、テンキーにもとても便利な機能を割り当てられている。テンキーの下段123が文字読み、中段456が単語読み、上段789が行読みとなっている。そしてそれぞれの左側147が前、中央258が現在、右側369が次を読んでくれる。さらに上段と下段の右端と左端では、シフトキーは言うなれば「最も」という修飾子になっていて、SHIFTとそのテンキーを同時に押すことで行頭や最下行に移動させることができる。

このような基本的な操作は、NVDAのインターフェイスウィンドウに表示されているクイック・スタート・ドキュメントに書かれている。

残念なことにこれは日本語化されない。一番大切なところなのにと、書き換えられるなら書き換えようかとソースを調べてみたら、翻訳はちゃんとおこなわれていた。日本語化とは関係ないプログラムの方に問題があって表示されていないようだ。もしかすると表示されないのは、僕の設定の仕方がおかしいからなのかもしれない。
上の打ち消し部分の理由は僕が本家のリリース版に日本語文字列ファイルを入れたからだった。日本語化プロジェクトで公開されている開発版をそのまま利用すればよかった。またもう一つの方法として「NVDAを日本語メッセージで実行する方法」で示されているように、本家の開発版のインストーラかZIPを持ってきてインストールし、それに日本語文字列ファイルを入れればうまくいった。

とにかく、これは楽しみなプロジェクトだ。本家も日本語化プロジェクトも。無料だからと言って、ある程度サポートのしっかりした数万円もする有料のスクリーンリーダにすぐにでも取って代わるのは難しいだろうが、こういう公開された技術が世界中で広まっていることはとてもすばらしいことだと思う。


関連リンク


NVDA - Home 本家サイト
NVDAJp 日本語化プロジェクトページ
NonVisual Desktop Access - en.Wikipedia

今年2007年の2月にこのNVDAを解説した記事
オープンソースのスクリーン・リーダーNonVisual Desktop Access (NVDA) - アクセシビリティBlog

NVDA日本語化プロジェクトを紹介した記事
オープンソースのスクリーンリーダーNVDA - おさんぽさんぽ
Fw: NVDA日本語化プロジェクト - 覚え書き@kazuhi_to


まほろば NVDA関連ページリスト


2011.12.1 リンク先が変わっていたので修正しました。情報が充実している「まほろば」さんのサイトのリンクを追加しました。


posted by takayan at 02:36 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音声合成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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