現在、NVDAにはJTalkが内蔵されているので、SAPI5、SAPI4対応の日本語音声合成エンジンを用意しなくても日本語を発声できます。
また、無償で配布されている Microsoft Server Speecht の音声にも対応しています。
詳しくは、下記の関連リンクでご確認ください。
追記終わり
いろいろ調べていると(記事末のリンク参照)、NVDAというオープンソースのスクリーンリーダがあることが分かった。今年、日本語化のプロジェクトも立ち上がったようで、とても楽しみにしている。
無料というところがとても魅力的。NVDAJpで配布されている日本語ファイルを使えば、日本語での利用もできる。
現在利用中の僕のノートパソコンだと処理のパワー不足でちょっと苦しいのでマウスでの操作は諦めないといけなくなるけど、OSの操作だけでなく、ワード、IE、Firefoxなどに対してもかなり高度なこともできるようだ。こういうのがオープンソースで開発されているのはとても頼もしい。開発言語がPythonなので、僕もPyhtonは分かるから何か手伝えるかもしれない。
eSpeakというフリーの多言語対応音声合成が最初から組み込まれているので対応言語圏の人ならば無料で自分のパソコンを音声パソコンかできる(残念ながら、eSpeakは日本語には対応していないらしい)。NVDAにはCDやUSBメモリ用のポータブル版もあるので、eSpeakの言葉が分かる人ならば、どのWindowsXP/VISTAでも簡単に音声パソコンにすることができる。とても素晴らしい!
日本語で使うためには、日本語のSAPI5かSAPI4を入れていなくてはいけないが、入れてあれば、上記日本語化サイトの手順「NVDAを日本語メッセージで実行する方法」に従って設定を変更し、その変更を保存すれば、日本語スクリーンリーダとして使えるようになる。
インストーラでのインストールが完了すれば、以後CTRL+ALT+NキーでいつでもピロロロンとNVDAが起動できるようになる。設定はINS+Nキーで表示されるウィンドウを使っておこなう。終了するときは、INS+Qキー。またINS+1キーでキーボードヘルプモードに切り替えられるので、このモードに入ってショートカットキーの確認をおこなえば、迷ったときはとても便利だろう。通常の状態に戻すにはもう一度INS+1キーを使えばいい。
このソフトは上記のようにINSキーとの同時押しを多用するが、テンキーにもとても便利な機能を割り当てられている。テンキーの下段123が文字読み、中段456が単語読み、上段789が行読みとなっている。そしてそれぞれの左側147が前、中央258が現在、右側369が次を読んでくれる。さらに上段と下段の右端と左端では、シフトキーは言うなれば「最も」という修飾子になっていて、SHIFTとそのテンキーを同時に押すことで行頭や最下行に移動させることができる。
このような基本的な操作は、NVDAのインターフェイスウィンドウに表示されているクイック・スタート・ドキュメントに書かれている。
上の打ち消し部分の理由は僕が本家のリリース版に日本語文字列ファイルを入れたからだった。日本語化プロジェクトで公開されている開発版をそのまま利用すればよかった。またもう一つの方法として「NVDAを日本語メッセージで実行する方法」で示されているように、本家の開発版のインストーラかZIPを持ってきてインストールし、それに日本語文字列ファイルを入れればうまくいった。
とにかく、これは楽しみなプロジェクトだ。本家も日本語化プロジェクトも。無料だからと言って、ある程度サポートのしっかりした数万円もする有料のスクリーンリーダにすぐにでも取って代わるのは難しいだろうが、こういう公開された技術が世界中で広まっていることはとてもすばらしいことだと思う。
関連リンク
・NVDA - Home 本家サイト
・NVDAJp 日本語化プロジェクトページ
・NonVisual Desktop Access - en.Wikipedia
・オープンソースのスクリーン・リーダーNonVisual Desktop Access (NVDA) - アクセシビリティBlog
NVDA日本語化プロジェクトを紹介した記事
・オープンソースのスクリーンリーダーNVDA - おさんぽさんぽ
・Fw: NVDA日本語化プロジェクト - 覚え書き@kazuhi_to
・まほろば NVDA関連ページリスト
2011.12.1 リンク先が変わっていたので修正しました。情報が充実している「まほろば」さんのサイトのリンクを追加しました。