ダライ・ラマは一貫して独立は求めていないという。そういう立場しかとれないのだろう。だだ中国の一部であり続ける限り、少なくとも今の中国である限り、チベット人の望む自由は決して訪れないだろうことは、誰にだって分かる。
Youtubeで「Tibet」で検索すると、中国がチベットを支配する正当性を示したビデオが凄い閲覧数になっている。英語中国語が入り乱れてコメントの数も凄いことになっている。元の時代のことを言われてもね。問題は中国共産党が武力によって併合したかどうかということですよね。
二日前、報道ステーションで冒頭のニュースで取り上げられたから、それを見ていた。いままで日本で伝えられたニュースにしてはかなりチベット寄りの報道がされていたようなので、ちょっとこの番組を見直してしまいそうになった。しかし、加藤千洋解説員の登場で、すぐに自分の馬鹿さ加減に気づいた。加藤氏は中国政府寄りの発言に終始していた。現地を訪ねたジャーナリストならば中国政府がチベット人に対してどんなことをこの50年間やってきたのか知らないわけがないだろうに。それなのに、「よかれと思って」と中央政府が近代化してやったのにと、この暴動が親の愛が分からない息子の家庭内暴力か何かのような論調で語っていた。彼の発言には怒りがこみ上げた。
昨日の夜NHKのニュース解説では、暴徒が商店を襲ったのは経済格差が裏にあるのではないかとか指摘していたが、この分析はどうかと思う。それに先立って僧侶のデモを政府が武力で弾圧したからという理由は十分ではないのか。こんな格差問題の指摘は論点を妙な方向に誘導してしまうのではないだろうか。そんな意識で彼らは行動を起こしたのではないと思う。もちろん僕の憶測でしかない。けれど民族の誇りを取り戻すこと、彼らはそれ以外に何も求めてはいないのではないかと思っている。彼らが商店を襲ったのは、目立つところに憎くて憎くて仕方のない、自分たちから文化を奪おうとする漢族が商売する建物があった、だたそれだけで理解してはいけないのだろうか。
憶測でいろいろ書くのもいけないので、情報のあるところをいろいろ書いておく。
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Fire on the roof of the world
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Pictures from Lhasa
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Lhasa under siege
Mar 17th 2008 | LHASA
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