2008年05月08日

ちりとてちん総集編 後編

前半書いたから、後半も書きましょう。

6日の朝やってました。100分たっぷり楽しめました。

後半は、若狭の年季明け前の一門会から始まる。草々が内弟子部屋の壁を蹴破り、即ビーコと結婚式を挙げて、順ちゃんがいつのまにか妊娠してアホボンと結婚することになって、常打ち小屋の夢半ばで師匠が亡くなって、嘘も吐かないとても頼もしい若者が草々に弟子入りして、小次郎おじちゃんとフリーライターの奈津子さんが結婚して、みんなの協力で常打ち小屋がたって、若狭は最後の高座の前にじいちゃんに会うことができて、高座が終わると十数年前のことをお母ちゃんに謝罪して、そしてビーコがお母ちゃんになっておしまい。100分もあったのに、ものすごくテンポ良く退屈することなく話が進んでいく。筋が通らないというわけでもなく、というか逆に枝葉の話がないからすっきりストーリーが進んでいき、ちゃんと笑わかされるし泣かされる。よくまとめられた総集編だった。話が編集されているため糸子さんが草若亭に住み込んでいるかのようになってるところもちょっと笑ってしまった。


総集編は、ばっさりいろいろ切られてしまって、エーコとビーコの間を行き交ったきれいな石のエピソードはなくなっているし、順ちゃんの支えなしにビーコがしっかり自分の人生を歩んでしまっている。ビーコの誕生秘話も無いし、ひろしもいない。総集編だから仕方がないと言えば仕方がない。

総集編では、エーコが東京から何事もなく小浜に帰ったふうになっている。エーコと草々とつきあってた話も他のことも何もないから、結果的に同姓同名のただの幼なじみになってしまっている。総集編では描かれなかったけれど、やさぐれて東京から帰ってきたエーコが、彼女なりにもがきながら、そして塗り箸と改めて出会うことで静かにしっかりと自分を取り戻していく、この流れもこの物語では、十分重要な部分だったと思う。

他にも総集編では描かれなかったところで僕が好きなのは、第19週。ビーコが芸に悩んでいるのに師匠が帰ってこなくて一人一人の兄弟子に助言をもらっていく話。兄弟子達はそれぞれ個性的ないろんなアドバイスをしてくれる。一方草若師匠はというと、ビーコの家に立ち寄って、糸子さんにいろいろ弟子達の思い出を語っていく。大阪での兄弟子の話と、小浜にいる師匠の思い出話が、リンクしていてちょっと見ただけでは、見終わった後どちらがどっちの話の内容だが分からなくなるくらい。そんな感じで双方の視点からの師弟愛が描かれていく。この何事もなく、一週間掛けて一日を描いていくゆったりとした展開が良かった。所々師匠の体の不調も現れて、師弟関係というものの中に潜んでいる避けがたい現実も見え隠れしていた。

他にももっともっといいところがあるのだけれど、この総集編で興味を持った人は是非自分でDVDで味わって欲しい。まだ予約しかできないけどね。


posted by takayan at 00:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | ちりとてちん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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