2008年08月03日

『1億1000万年前の昆虫、琥珀から発見 スペイン』補足

前回の記事(1億1000万年前の昆虫、琥珀から発見 スペイン)を書いた後に調べたことをちょっと。

琥珀の中に吸血性の蚊が含まれていたので、ジュラシックパークを思い出さずにはいられない。映画のように恐竜のDNAが取り出せるのだろうか。関連する情報を探してみた。


虫そのもののDNAを取り出すことは不可能ではないらしい。そしてそれを現代の生物に取り入れて個体を作ることも理論的にはできるようだ。でもそういう個体ができたというニュースを聞いたことがない。条件の良いDNAが取得できないのか、技術的にも難しいのだろうか。一方、蚊の吸った血からDNAを取り出せる可能性は非常に低いらしい。血の中のDNAは吸った蚊の体の中ですぐに分解されてしまうそうだ。

今回スペインで発見されたものはとても条件がいいらしいので、もしかしたらと期待してしまうが、それが分かるのはまだ先だろう。忘れた頃にまたニュースになってくれるといいな。



さて、前回の記事の中で、「スペイン教育・科学省」(Instituto Geológico y Minero de España )という名前が出てきたけれど、このホームページを探してみたら、あっさりみつかった。

Instituto Geológico y Minero de España - IGME

トップページを眺めてみたら、この発表についてのページへのリンクがあった。これが一次ソースということになるだろう。
注意:文字化けするときは、エンコードを適切に切り替える。

Yacimiento de ámbar en la Cueva de El Soplao
参考までに、機械翻訳による英語訳
日本語にするときは、スペイン語翻訳 - Infoseek マルチ翻訳 のURL欄にスペイン語のページのアドレスを入力する。


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2008年08月04日

「ドレスデン大空襲」のアンコール放送予定

ふと番組表をのぞいてみたら、ドキュメンタリー「ドレスデン大空襲」のアンコール放送の予定があった。
これについては二年前に「ドレスデン大空襲」の視聴記録に書いた。とてもよくできたドキュメンタリーだった。ドレスデン大空襲のことはあまり伝えられることはない話だったので、正直、僕はこのドキュメンタリーで初めて知った。


是非ハイビジョンに合わせられる人は見てみてください。

「ハイビジョン特集 ドレスデン大空襲」 8/10
 BShiでアンコール放送 ‘06年にBS世界のドキュメンタリーと、ハイビジョン特集で放送した「ドレスデン大空襲」。 ご好評につきまして、8月10日(日)午後4時から衛星ハイビジョンにて、再放送します。
 【掲載日:2008年8月03日】

BS世界のドキュメンタリー


NHK番組表にある番組の解説
市民の命を奪う〜空爆の悲劇〜 ハイビジョン特集「ドレスデン大空襲」 - NHK 番組表

チャンネル:BShi
放送日  :2008年 8月10日(日)
放送時間 :午後4:00〜午後5:30(90分)
(8/5追記 放映データ)


二年前これを見た後、僕はカート・ヴォネガットの書いた『スローターハウス5』を読んだ。このブログには感想は書いていないけれど。このSF小説は、実際にこの爆撃の下にいたカート・ヴォネガット自身の体験を元に書かれている。これほど貴重な体験なのにただの体験記で済まないところがこの人らしい。この人の作品を読んだことがない人は、ひねくれたこの作者の語り口にめんくらうことだろう。飛びまくる場面や、多次元人のトラルファマドール星人の登場に、きっと訳が分からなくことだろう。でも、しだいにその混乱そのものもこの物語が描こうとしている重要なことだと分かってくる。


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2008年08月06日

『ミクロの世界へ大冒険!』 アンコール放送予告

今年の3月に教育テレビで放送されたナイジェル・マーヴェン氏の冒険が再放送。

前回見ました。この冒険は無謀です。危険が多すぎる。考えただけでもぞっとする。
でも恐竜たちに追いかけられてもちゃんと生き延びてきたナイジェル・マーヴェンならやってくれる。今度は何をするのかといえば、体を縮めて庭にいる虫たちの直接観察。

「ミクロキッズ」というとっても小さな体で庭をさまよう映画があったけれど、あれを思い浮かべればいい。あれより倍ぐらい大きめだけど。時間旅行で恐竜や様々な生物に会いに行ってきた彼が、今度は助手のローラ、運転手で森林警備隊タグを引き連れて、虫たちの野生の世界へと向かう物語。23時間以内に元の大きさに戻らないと心臓麻痺で死んでしまうというタイムリミット付きの大冒険。

もう、虫好きにはたまらない、虫嫌いにも別な意味でたまらない映像の連続。あたりまえに小型のカメラを使って虫たちの生態を観察するだけでも興味深い生態が見られておもしろいのだけど、それだけでは決して味わえない生々しい臨場感で伝えてくれる。だって気を抜くとヒキガエルやネズミに食われるんですよ。

そんな危険を十分理解してながら、好奇心に任せて突き進んでいくナイジェルさん。この人の楽しそうな姿を見てると、「好奇心バンザイ」と叫びたくなる。アブラムシ(アリマキ)のおしりから出てくる甘露を手にとって飲んじゃったりするのは、やっぱりこの1.3cmの大きさになってるからできること。ただのカメラの映像だけでなく、生身の人間の五感を通じて伝えてくれる虫たちと等身大な世界像は、すばらしい。

これは教育テレビ「地球ドラマチック」の番組として放送されたけれど、今回は、定時(水曜19時)の放送ではなく、「地球ドラマチック・選」として8月7日と8日の午前10時から放送される。

番組紹介ページは次のアドレス
地球ドラマチック|『ミクロの世界へ大冒険!』 (前・後編)


チャンネル:教育/デジタル教育1
放送日  :2008年 8月 7日(木)
放送時間 :午前10:00〜午前10:40(40分)

チャンネル:教育/デジタル教育1
放送日  :2008年 8月 8日(金)
放送時間 :午前10:00〜午前10:35(35分)

原題:Micro Safari: Journey to the Bugs
制作:Granada Bristol / イギリス / 2006年


なお、NHKでの番組名は『ミクロの世界へ大冒険!』だけど、すでに発売されているDVDでのタイトルは原題のカタカナ表記を入れて『マイクロ・サファリ -ナイジェル・マーヴェン in ミクロの世界へ大冒険!-』になっている。


■ 関連リンク

・日本語公式ページ
マイクロ・サファリ

・ナイジェル・マーヴェン公式サイト(英語)
Nigel Marven

・そのサイト内の『ミクロの世界へ大冒険!』(Micro Safari: Journey to the Bugs)の紹介ページ
Micro Safari: Journey to the Bugs (2007)



■ ナイジェル・マーヴェン関連DVD
(この『ミクロの世界へ大冒険!』はDVDでは『マイクロ・サファリ・・・』)


posted by takayan at 22:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

末綱聡子・前田美順コンビ、大金星

末綱聡子・前田美順コンビ、大金星。
世界ランキング1位、前回優勝者に対して、よくやった。
これでベスト4だ。
そしてメダル目指してがんばってください。

七月にオクジオに対してストレートで優勝したのに、全国ニュースでの扱いは最悪だった。地元のニュースではオグシオ以上の扱いだったけれど、全国では当然のように主語はオグシオ、映像は映らないのは当たり前、中には末綱・前田という名前すら出さないスポーツニュースさえあった。直後にあった報道ステーションの特集では、陣内さんのナレーションだったのにオグシオの活躍するオリンピックではこれからだ!って編集で七月のストレート負けの事実には触れずに、国民に対しオグシオの活躍に期待を抱かせる作り方だった。ほんとにオグシオ人気の影に隠れる存在の二人だった。でも今日は二人が主役だ。ほんと素晴らしい試合だった。相手のミスにも助けられたのは事実だけど、スマッシュの勢いに相手が振り遅れて、とんでもない方向に売っている場面もいくつもあった。気持ちで完全に勝っていた。この調子で是非とも日本初のバドミントンでのメダルだ!

熊本のバドミントンの実力はなかなかのもので、陣内貴美子、宮村愛子といった偉大な選手も輩出している。美人選手の座は明け渡してしまっているかもしれないけれど彼女たちにも実現できなかったメダルの夢もかなえてくれるだろう末綱聡子・前田美順を応援している。

オグシオの二人も、決して人気だけの二人じゃなかった。相手が凄すぎた。男と見まがう世界ランク三位の中国ペアは、ミスもほとんどみられなかった。昨日の夜の試合。第一ゲームを落としながらも勝利できた試合もどきどきしながら生中継を見せてもらった。オリンピックは十分盛り上げてくれました。本当にお疲れ様でした。

今回の末綱聡子・前田美順の横で戦っていたシングルスの広瀬選手もお疲れ様でした。二回戦まで順調に勝ち進んで、今回の三回戦では残念ながら2-1で負けてしまったけれど、もっと評価されていいと思う。


関連記事
末綱・前田、熊本でのテレビ出演


posted by takayan at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月21日

末綱・前田、熊本でのテレビ出演

昨日夕方、熊本のローカルな情報番組をつけてみたら、北京オリンピックでバドミントン女子ダブルスで四位となった末綱選手、前田選手の二人がそろってスタジオでインタビューを受けていた。

番組は、フジ系列のTKU「ぴゅあピュア」。時間は18時半前。僕が見たのは10分ぐらい。二人の女子アナからインタビューされていた。生放送だったのかその部分だけ録画なのか、途中から見たのでよく分からなかったけれど、二人の言葉が聞けてよかった。所属チームや前田選手の母校での大勢での声援、家族へのインタビューなど熊本での応援の様子がビデオで流れると、末綱選手がちょっと感極まって涙ぐむところもあった。

話は、金星をあげた直後、何度も繰り返し放送されたので有名になってしまった二人が並んでうずくまっている場面のことになった。試合直後、末綱選手は前田選手に抱きつこうと思ったけれど、もうすでに相手があんな格好で座り込んでいたので、同じようにするしかなかったそうだ。一方の前田選手は、抱きつこうという考えよりもまず、その場にひっくり返りたかったのだそうだ。でもあのユニフォームだと恥ずかしくてできないので、ああいうポーズになったのだそうだ。

番組では、熊本で行われた記者会見の様子も映し出された。その中でNEC・SKYでの二人の監督である今井彰宏監督の言葉も流れていた。その言葉というのが彼女たちのことを「スエマエ」とは呼ばないでほしい。末綱聡子、前田美順とちゃんと名前で呼んでほしいというものだった。この監督の言葉は至極当然なものだと思う。メディアが作ったブームの一環として、二人の活躍を評価されたくないのだと思う。そのブームの影で監督自身がコートサイドには入れずベストな環境で二人を支えられなかった無念さもあるのだろう。


スエマエという言葉は、テレビを見ていた視聴者それぞれが同時に自然発生的に当然のように思いついた名前であろうし、感動を与えてくれた二人への親しみを込めた愛称なのは分かるけれど、この言葉をみなが自然に思いついたり、簡単に受け入れてしまえたのは、オグシオというメディアの作り出したブームがどれだけ国民に強烈に浸透してしまっていたかを示しているわけだから。

関連記事

このときのこと、井後真奈美アナがブログに書いていたのを見つけた。
笑顔と涙 - TKUアナウンサーブログ (追記 2008.8.27)




オリンピックはまだ終わっていないけど、主催者がどんな人たちだろうと、オリンピックというものはとても素晴らしいものだと改めて実感している。その場を使って金儲けを企むものや、いまだに過剰に国家の威信を高めようとする国もあるけれど、それでも、世界中からこの時この場所に集まって競い合っている一人一人の人間の姿には、感動を覚えずにはいられない。勝利を目指すひたむきな姿というのが本当にいい。美しい。それで金メダルが取れればなおいいけれど、取ることができなくても感動はほんと心に残る。


posted by takayan at 12:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記・未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月26日

青空文庫のテキストを音声ファイルにするWSHスクリプト2

以前作ったWSHスクリプトの青空文庫のテキストファイルを音声ファイルに変換するプログラムの改良版。

aozoravoice2 を作ってみました。

興味のある方は、どうぞ使ってください。
下記リンクからダウンロード後、解凍ソフトを使って解凍してください。

問題が起きても当方責任は持てませんので、自己責任でお使いください。また設定次第では耳障りなノイズが起きる可能性があります。特殊な設定を試す場合は、十分気をつけてお使いください。

最新版はここに置いています。
http://et-dev.main.jp/index.php?AozoraVoice

※ 2.3.2:日本語以外の文字コードに対応しました。
※ 2.3.0:設定ウィンドウからいろいろできるようにしました。
※ 2.2.3:WAVファイルの音声フォーマットができるようにしました。
※ 2.2.2:青空文庫形式のチェックを少しゆるくしました。
※ 2.2.1:音声の設定をタグを使わない方法にしたので、タグのせいで起きていたエラーには解決したはずです。
※ 2.2:グローバルな外部辞書の名前をglobal.txtに変えました。既に言葉を登録している場合は、お手数ですがファイル名を書き換えてください。


先日、コメント欄でaさんに青空文庫の変換プログラムをいろいろ教えてもらったので、そのプログラムの動作を参考にして、ルビ辞書と踊り字変換機能などを追加してみました。

大きく変わったところはどこかというと(詳しくは同梱のreadme.txtを見てください)、

・二文字以上の漢字のルビを内部の読み辞書に登録して変換
・外部の変換辞書
・踊り字の変換
・簡単設定
・音声の指定
・zipファイルもそのまま変換対象に(要 7-zip)

※ 7-zipはhttp://www.7-zip.org/で入手できます。



ルビ変換は「くの字点」以外はうまく変換できると思います。「くの字点」は、どこまで繰り返せばいいのかの判断を完全にしようとすると、日本語の構文解析をしないといけません。でも何もしないのもなんなので、今回は文字種だけの情報から断定できるものを変換してみました。これでも不得意な文体もあります。万が一そんな作品があったなら、該当スイッチをオフにして対処願うしかありません。

以前のものは、200行に満たないプログラムでしたが、今回は1000行を越える大きなものになってしまいました。正規表現での検索を何度も繰り返して、以前よりかなり複雑なことをやっているので、ちょっと時間がかかるようになってしまいました。でも時間をくっているのが音声出力の部分なので、極端に遅くなっているわけではないと思いますが、どうでしょう。メモリはたくさんあった方がいいですが。


今回新たな設定項目を付け足したついでに設定ファイルを分離してみました。以下は、配布時の設定ファイルの内容です。
設定項目をメインのプログラムから切り離して、以前より分かりやすくしたと言っても、初心者にtrueやfalseを書いてもらうのは申し訳ないので、メニューで項目を選べるようにしてみました。

「aozoravoice2.hta」をダブルクリックしてください。現れた画面で、目的に合わせて、メニューを選んだり、テキスト欄に記入して、ページ一番下の「設定ファイルを作成」ボタンを押すと、「aozoravoice2.hta」と同じ場所に設定ファイル「config.txt」が作られます。


踊り字は実際に使われているものが自然に変換できるように解釈されます。変換動作を言葉で説明しても分かりにくいでしょうから、例を示します。最初は適当な例文です。最後の部分は青空文庫で見つけた特異な例です。できれば、予想しながら変換結果を見てください。
毎晩々々
馬鹿々々しい

皆一人々々
結局後手々々

民主々義

続々
続々々
続々々々

づゝ
はゝゝゝ
たゞゝゞ

とう/\
つく/″\
ぢり/\
とぼ/\
地震だ/\
離れ/″\
たゞ/\
バタ/\/\
トン/\/″\/″\

折口信夫 偶人信仰の民俗化並びに伝説化せる道
阿知女々々々於々々
アヂメアヂメオヽヽ

種田山頭火 遍路の正月-
南無大師遍照金剛々々々々々々々々

島崎藤村 破戒
是非々々々々

夏目漱石 それから
痛快だ々々々と評してゐたが
これは次のように変換されます。
同の字点 毎晩々々→毎晩毎晩 :同数
同の字点 馬鹿々々→馬鹿馬鹿 :同数
同の字点 皆一人々々→皆一人一人 :区切
同の字点 結局後手々々→結局後手後手 :区切
同の字点 民主々→民主主 :区切
同の字点 続々→続続 :同数
同の字点 続々々→続続続 :文字
同の字点 続々々々→続続続続 :文字
一の字点 づゝ→づつ
一の字点 はゝゝゝ→はははは
一の字点 たゞゝゞ→ただただ
くの字点 :とう/\→とうとう
くの字点 :つく/″\→つくづく
くの字点 :ぢり/\→ぢりぢり
くの字点 :とぼ/\→とぼとぼ
くの字点 :地震だ/\→地震だ地震だ
くの字点 :離れ/″\→離れ離れ
くの字点 :たゞ/\→たゞたゞ
一の字点 たゞ→ただ
一の字点 たゞ→ただ
くの字点 :バタ/\/\→バタバタバタ
くの字点 :トン/\/″\/″\→トントンドンドン
同の字点 阿知女々々々→阿知女阿知女 :同数
同の字点 於々々→於於於 :文字
一の字点 オヽヽ→オオオ
同の字点 南無大師遍照金剛々々々々々々々々
    →南無大師遍照金剛南無大師遍照金剛 :同数
同の字点 是非々々々々→是非是非是非 :倍数
同の字点 痛快だ々々々→痛快だ痛快だ :同数


バージョンアップにともない修正 2008.09.07 02:45


posted by takayan at 04:20 | Comment(33) | TrackBack(0) | aozoraVoice | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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