中巻からいつのまにか数年が経っているが、ポールの妹エイリア(アリア)の大きさで、ポールと母ジェシカが砂漠の民と行動を共にした年月が分かるというもの。
砂丘もスタジオでの撮影で、背景が絵だったりするのを見るとちょっと残念。でもそこまで欲を言ってはいけないな。そこだけロケで灼熱の砂漠であっても違和感があるだろうし、これは映画ではなくテレビドラマなんだから。一貫した映像はとても美しい作品にできあがっている。舞台劇みたいな演出もいい。
ポールの予知する覇道はマイナス面が強調されている。戦う理由は明確に描かれながらも、勝利していくことが必ずしも善であるとは描かれない。スター・ウォーズのような脳天気なお祭り騒ぎでは終わらず、ラストは粛々と進む。上半身裸になってのナイフを使ったポールとフェイドの決闘の後、ムアドディブとイルーラン、シャッダムの三者三様の行動が一つの画面で象徴的に示されて、原作のようにレイディ・ジェシカの言葉で物語が終わる。
ちゃんと書いておかないといけないけれど、デューンでは、薬物による人の能力の拡大とか優生学とか、現実社会では取扱注意の話が物語の柱として出てきてしまう。ちゃんと空想と現実の区別がついてないと楽しめなくなるだろう。
さて、次は「デューン/砂の惑星II 」だ(原題:Frank Herbert's Children of Dune)。原作小説の「砂漠の救世主」、「砂丘の子供たち」を映像化した作品。今のところミステリチャンネルでは続きをしないようなので、自分で買うか借りるかしないといけない。
ネットでトレーラーなど見てみるととてもいい感じで期待できる。生まれながらに高い能力を持った、神秘的な双子の雰囲気がよく出ている。登場時のポールと同じで原作でイメージしていたよりも年齢設定が上のように感じるが、これもいい。フレーメン語の歌もいい。
Children of Dune - Inama Nushif
レト二世の顔はどこかで見たと思って調べてみたら、ナルニア国第一章で、馬の足をしている半神半獣のタムナスさんの人だった。
続編も三巻に別れている: