このプログラムは実験的なものです。自己責任でお使いください。
動作が確認できたのは Ubuntu10.10 です。
それ以後では動作しません。インストールしないでください。
2011.10.18
10月と言えば、半年に一度の Ubuntu のリリースの月です。10.10は10.10にめでたくリリースされましたが、
日本語ローカライズ版はもう少し待って10.16にリリース予定です。でも待ちきれないので一足早く日本語RC版を入れてみました。
もちろん、とりあえず10.04で動いていた Gnome Orca で日本語を使えるようにする修正がこれでもうまく動くか試してみたかったのですが。しかし、まっさらなUbuntuに入れようとすると、自分で作ったものなのにインストールに失敗してしまいました。10.10だからうまくいかなかったわけでなく、ここに書いていたことに細かな不備があったりしたからでした。作りながら書いているので、いろいろな情報が分散していて、我ながら分かりにくいです。
そういうわけで、現在のまとめの意味でUbuntuでインストールできるスクリプトを書いてみることにしました。将来ネット上のファイルの場所が変わってしまうと、動かなくなりますが、少なくとも現時点では以下のコマンドを実行すれば、新規にインストールした直後にアップデート・マネージャで最新の状態にしてある日本語Remix版のUbuntu10.4 Ubuntu10.10(RC版)で、Orcaで日本語読み上げが動くはずです。
なお翻訳がまだできていないので残念ながら最新のGnomeのバージョンには追いついていません。
#!/bin/sh
sudo apt-get install mbrola
sudo apt-get install mecab
sudo apt-get install libmecab-dev
sudo apt-get install g++
sudo apt-get install python-dev
sudo apt-get install python-pygame
sudo apt-get install mecab-ipadic-utf8
sudo apt-get install intltool
wget https://neu101.up.seesaa.net/etc/mbtts-0.97.6.zip
unzip mbtts-0.97.6.zip
cd mbtts-0.97.6
sudo python setup.py install
cd ..
wget http://tcts.fpms.ac.be/synthesis/mbrola/dba/jp1/jp1-000314.zip
wget http://tcts.fpms.ac.be/synthesis/mbrola/dba/jp2/jp2-270202.zip
wget http://tcts.fpms.ac.be/synthesis/mbrola/dba/jp3/jp3.zip
unzip jp1-000314.zip
unzip jp2-270202.zip
unzip jp3.zip
cp -r jp1 ~/.mbtts/jp1
cp -r jp2 ~/.mbtts/jp2
cp -r jp3 ~/.mbtts/jp3
wget http://ftp.acc.umu.se/pub/GNOME/sources/orca/2.31/orca-2.31.90.tar.bz2
wget https://neu101.up.seesaa.net/etc/orca-2.31.90-mbtts-files-0.3.tar.gz
tar xvfj orca-2.31.90.tar.bz2
tar xvfz orca-2.31.90-mbtts-files-0.3.tar.gz
cd orca-2.31.90
./configure
make
sudo make install
上記のスクリプトをファイルにコピーして、適当なフォルダを作ってそこに保存し、端末から実行してください。途中「y」の入力が要求されるところがあるので入力してください。なお今回の音声は MBROLA の日本語3音声だけです。Aquestalk2とOpenJtalkのインストールの自動化までは今回はやりませんでしたが過去記事の手順でやればうまくいくはずです。
インストールが完了したら、端末から「orca」と打ち込むと、テキストベース初期設定ウィザードが始まりますので、そこでmbttsを選んで、そのあとの質問を答えていってください。ただし開発中のバージョンのなので安全策を取ってログインと同時に起動させるかの質問にはできればNoと答えてください。そして設定を有効にするために、指示に従っていったんログアウトし、再度ログインしてください。
起動はアプリケーションメニューから選んでもいいですが、「ALT+F2」でコマンド入力ウィンドウを出して、orcaと打つのが速いです。終了は、標準設定にしてあるならばOrca修飾キーのInsertキーを押しながらqキーを押せば、終了の確認が出ますので、そのまま終了してください。
まだまだ完全ではないので、こんなところで実験的に公開していますが、できるだけはやくorcaに mbtts 向けのスクリプトを組み込んでもらえるようにしたいと思います。まずは最新の Gnome のバージョンに追いつかないといけません。それと近いうちに、インストール作業は実際に使う視覚障碍者の方には難しいと思いますので、最初から日本語音声Orcaを組み込んですぐ使えるCDやUSBメモリーに入れた配布用Linuxも作ってみるつもりです。