フリーのCDライティングソフトはいろいろある。マイクロソフトのメディアプレイヤーでもCDは作れる。なぜ、これを紹介するのかというと、これがキーボードだけで操作できるフリーのCDライティングソフトだからだ。つまり視覚障害者が音声ガイドを頼りにキー操作だけでCDが作れる。
上記ページの「Download now!」と書かれたリンクから「DeepBurner Free」の右のDownloadボタンを押してダウンロード。そしてインストールする。ポータブル版でも使えるが、ファイルの関連付けがされないので以降のキーボードでの操作にはインストール版のほうが都合がいい。
マイクロソフトのメディアプレイヤーもキーボードだけで操作できる。できることはできるが、ちょっと操作が複雑になってしまう。頻繁に利用しないと操作を覚えきれないだろう。
他のライティングソフトはというと、基本的に初心者向けのマウスでの簡単操作を目指して改良されていくのでバージョンアップする毎にキーボードで操作しにくくなっていく。だから視覚障害者はどのソフトでもいいというわけにはならず、特定の市販ソフトを使うことになる。
しかし晴眼者が無料で気軽にできることをわざわざ有料ソフトでするのも大変だと思って、いろいろ探してみた。それで見つけたのが、この DeepBurner 。PC-Talkerという日本でよく使われているスクリーンリーダでもちゃんとメニューやボタンを読み上げてくれる。このブログで紹介している フリーのスクリーンリーダ NVDA でも使える。
このソフトはキー操作だけで十分使えるが、ちょっとだけ面倒なところがある。曲の登録だ。本来は「編集」メニューの「トラックの追加」で行うのだけど、思い通りの順番にしようとするとちょっと苦労する。それを楽にできないかと思って作ったのが、このスクリプト。
DeepBurnerではCDで焼く曲リストを保存しておいて、あとから同じものを焼くときそれを呼び出して再び使うことができる。この曲リストはdbrという拡張子のテキストファイルで保存される。そう、テキストファイル。つまり、本来、曲を選んだり曲順を決めたりするのはDeepBurner上で行うのだが、このdbrファイルを自動的に作ってそれをテキストエディタでやろうというわけだ。なんといってもテキストエディタの方がキーボードでの操作性に優れている。この方がいろいろ便利にできる。ファイルを選択する操作も、DeepBurnerの追加ダイアログよりも使い慣れたマイファイルなどから行えた方が便利だろう。
このdbrファイルはXML形式のタグの集まりで書かれている。XMLが何かなんてしらなくてもいい。とにかく、このファイルの各曲の情報を編集し、DeepBurnerに読み込ませ、そして書き込みボタンを押せば、思い通りの曲順のCDができあがる。
下のリンクからファイルをダウンロードする。これがDeepBurner のレコードリストを作るスクリプトを圧縮したもの。解凍ソフトで解凍する。対象はXP。
→deeplistup.zip
(mp3ファイルだけをリストアップするように修正 19:04)
ダウンロードして、マイドキュメントの中などに解凍する。フォルダの中のSendTo.wsfファイルをエンターすると「送る」メニュー「DeepBurnerレコードリストの作成」として登録される。
CDに書き込みたい曲の入ったフォルダーを選んで、アプリケーションキーを押してメニューを出し、送るを選んで、サブメニューの中の 「DeepBurnerレコードリストの作成」でエンターをする。リストができるとポンと音がしてメッセージが出る。エンターしてそれを閉じる。リストのファイルのできる場所は、ひとつのディレクトリを選択して送った場合はそのフォルダの中にできる。複数のファイルやフォルダを選択して送った場合はそのファイルやフォルダと同じ場所にできる。
このスクリプトは以前作ったM3U形式プレイリストを作るWSHスクリプトを改造して作った。あれは曲の場所だけのリストが出てきたが、これはちょっと複雑になっている。複雑といってもそれほど気にしなくてもいい。先頭行と最終行に曲以外の情報を集めてある。その間に、曲のトラック名とその曲の場所を記述した不等号で囲まれた行が入るようにしてある。
このスクリプトで生成されたファイルをテキストエディタで開く。PC-Talkerユーザーならばマイファイルでdbrファイルを選んで、コントロール+エンターでマイエディットを起動させればいい。無ければメモ帳でもいい。エディタを使って、この曲情報の行を切り取り・貼り付けで順番を変えれば、CDに書き込まれる順番が変わる。CDには入れない曲があるなら、このファイルから削除する。ただし先頭行と最終行だけはそのまま動かさないようにする。これがそれぞれ最初と最後にないとデータとして認識しなくなる。
(修正 ここにトラック名の変更について書いていたけどCDに反映される訳じゃないから、各行の内容は触る必要はなかった。)
詳しい操作法は端折るけど、空CDを入れておいて、次のようにすればCDができる。正常にDeepBurnerがインストールされていれば、dbrファイルをエンターでDeepBurnerが起動する。しばらく無音でリストの曲を登録していく。このとき曲が存在しないときはスキップするというメッセージが出る。登録がいつ終わったかどうかは、「DeepBurner」とソフトのタイトルを読み上げるので、はっきり分かる。そのあと「CDイメージ」と言うので、タブキーを一回押すとリストビューに制御が移る。リストビューには曲リストが表示されているので、上下矢印で内容を確認できる。曲リストに問題がなければ、ALTキーでメニューにして、表示メニューの書き込みを選んでエンターを押す。そしてタブキーを押して、書き込みボタンまですすんで、エンターをすれば、しばらく変換処理をしてから書き込みが始まる。データ変換後容量がCDに入りきれないときは、書きくむ前にメッセージが出る。正常に完了すると分かりやすいチャイムが鳴る。
これだけの情報ではキーボードだけの操作はわかりにくいだろうから、あらためて今度書くことにする。今日はここまで。
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