土曜プレミアム 特別企画
「新グレートジャーニー 日本人の来た道」
フジテレビ 2006年8月12日 21時〜23時09分放送
以前の「グレートジャーニー」は、アフリカにいた人類の祖先たちが最も遠い南アメリカの南端まで広がった道を、南アメリカからの逆方向から、自転車やカヤックといった人力だけで旅だった。
今回の「新グレートジャーニー」は、日本人の祖先たちが日本列島にたどり着いたとされるルートをたどる。今度は逆方向にさかのぼるのではなく、日本がゴールの旅になる。
この「新グレートジャーニー」では、関野吉晴氏は、三つのルートの旅をする。今回放送された第一弾はモンゴルを出発点としてアムール川をくだり樺太を通って北海道にたどり着く「北方ルート」。
第2弾は「南方ルート」として朝鮮半島を経由して九州北部へいたるルート。現在岡野氏はこの旅の途中らしい。そして第3弾として、南西諸島を通って九州南部にたどり着く「海洋ルート」を計画している。
こういう人類史とか大好き。それに昔からこういう世界の紀行番組も大好きなので、以前の「グレートジャーニー」も楽しみに見ていた。そして今回の「日本人が来た道」というテーマだけでもとても興味深かった。
モンゴル人は、最近相撲でも見かけるけど、やっぱり日本人に似てる。旅の途中では少数民族が出てくるけど、やはりこの人たちも日本人にどこか似ている。中国や朝鮮半島の人よりも親近感を持ってしまうのはなぜだろうというくらい。
樺太(サハリン)は1945年ソ連が侵攻するまでは日本の領土だったので、樺太の旅では戦争の傷跡が紹介される。日本人をテーマにすれば、このような面を描くのは当然といえば当然だろう。樺太に取り残された朝鮮人のことはあまり報道されていないので知らない人もいると思う。この「日本人の来た道」というタイトルも二重の意味が込められているんだなあと思える。
新グレートジャーニー 日本人の来た道 - フジテレビ ... 公式サイト。とても詳しくまとめられてる。表現が放送とはちょっと違ってた。
本の紹介。この番組で使われている「グレートジャーニー」という言葉は、上記のページで考古学者ブライアン・M・フェイガンの使った言葉として紹介されている。
このフェイガンの本は以前読んだことがある。日本でのタイトルは「アメリカの起源―人類の遥かな旅路」。関連があるとは知らずに手にした。読んでみると内容がまさにそうだった。この本の原書名が「The Great Journey: The Peopling of Ancient America」だ。この本を読んでから環北太平洋の人々のことに興味を持った。英語版は2004年に内容が少し更新されているらしい。