「2000キロを旅するチョウの謎」
2006年8月22日
NHK総合 19:30
NO.2282
「2000キロを旅するチョウの謎」・・・番組ホームページの放送内容
昨日(8/22)のクローズアップ現代は、『アサギマダラ』の特集だった。
僕はチョウは好きなんだけど、庭に来た幼虫を育てるぐらいで、わざわざ昆虫採集するほどではない。このアサギマダラのことも知らなかった。全国各地で、愛好家や子どもたちが情報を交換して、いままで分からなかった発見をしている。とても素晴らしいことが行われている。
南西諸島から本州に渡り、そしてまた南西諸島に戻っているアサギマダラの長い旅の軌跡を、一般の人たちがチョウの羽に文字を書き込みマーキングをすることで調査をしている。それをインターネットを通じて情報交換をしている。素晴らしいネットの利用だと思う。
南西諸島から本州までのとても長い距離をどうやって、本州からたどり着くのかというのは、謎なのだそうだ。
奄美大島の測候所に勤める人は、本人が昔からのアサギマダラの愛好家で、気象のデータを根拠に、アサギマダラが季節風をうまく利用して、本州に渡っているのではないかと考えていると紹介された。
またもう一つ、海をどうやって渡るのかの謎を解くための一つのヒントとなる目撃例の紹介された。鹿児島の漁師さんが海の上で休憩しているチョウを目撃したのだそうだ。このおじさん本人が出てきて証言した。全てのチョウがそうやって休んでいることの証拠にはならないが、そういうふうに海に浮かんでまた飛び立つ例がひとつでも目撃されたのは、一つの可能性を示してる。
このおじさんはこの一匹のチョウとの出会いで、このチョウのことを知り、マーキングの仲間になり、そしてこのチョウたちが集まる花を守るための会を結成するほど積極的に参加している。とても素晴らしいことだと思う。
北海道では以前ではほとんど目撃されなかったが、最近になってよく見つかるようになったのだそうだ。これは平均気温の上昇と関係があるのではないかと考えられている。たった数度の違いだけれど、くっきりとその平均気温の変化と目撃の増加が重なるのだそうだ。こういうところに地球温暖化がみえてくるみたいだ。
もう少しチョウの生態の映像がほしかったけど、このような素敵な取り組みをしていることを教えてもらえただけでも大満足。
アサギマダラ関連情報
アサギマダラ - Wikipedia
アサギマダラを調べる会
アサギネット
日本鱗翅学会アサギマダラプロジェクト
それから、先日6/25『ダーウィンが来た!』でもアメリカ大陸にすむ似たような生態のチョウの特集をやっているのを見た。
第12回 黄金のチョウ 宿命の旅! ・・・ 番組公式ページ
こちらは、オオカバマダラというチョウで、毎年数世代かかって、片道3500キロの距離を往復する。メキシコで越冬するとき木にぎっしりとこのチョウがとまる。軽いチョウの重みで木の枝がしなってしまう。そのとき木は、チョウの羽の色で黄金色に輝く。
オオカバマダラ - Wikipedia