2006年08月26日

純情きらり 第21週

第21週 「生きる歓(よろこ)び」

このドラマは三人の女優の対決っていう感じがしてならない。もちろん、それは戸田恵子と、室井滋と、寺島しのぶの三人ね。宮崎あおいは頑張ってるけど差を見せつけられる。そつなく演じているのだけど、主役が誰だか分からなくなる。今桜子が自分のことは何もしてなくて、笑顔の少ない耐える役柄なので魅力を十分に出せないのもある。

ヒロイン以上に毎週この女優たちの演技の見せ場がある。なんかそれでこのドラマはもっている。味噌屋では(もう病に倒れてしまったけど)戸田恵子が、そして東京では別れた息子の場面で室井滋が、演技を見せつけてくれる。寺島しのぶは一番難しそうな地味な役だけど存在感出している。今回は室井滋の親子の名乗り。息子も迫真の演技で盛り上げたくれた。

空襲の後瓦礫の下敷きになり、もう駄目だとあきらめてしまっている冬吾に対して、桜子は「私のために生きて!」と叫んだ。これをきっかけに彼女自身も自覚してなかった気持ちがしだいに大きくなってしまう。日本でもっとも保守的なドラマ枠ではあり得ない展開になるのか?

杏子(ももこ)姉さんは空襲の救護所で、以前であった傷痍軍人との再会する。以前は嫁と子どもがいたことで、淡い気持ちで終わったのだけれど、今度は家族を失い一人残された彼と、そして二人になついた戦災孤児の少女と、一緒に暮らしていくだろう。この杏子と彼の関係は桜子と冬吾の二人の将来の関係を予見させるものなのだろうか。

舞台は東京から岡崎に戻る。いままで東京でくらしていた笛子一家も一緒に戻ってくる。桜子は冬吾に言われて、音楽の先生を目指す。最終回までこの職業でいくだろう。母の職業だったと強調して先生ということは、そういうことだろう。「生きる歓び」という言葉は桜子の口からこの夢を語るときに出てくる。子どもたちに音楽を通して伝えたいこととして。もちろんそれだけではないな。

空襲の体験で絵が描けなくなってしまった冬吾、想いがつのりすぎて冬吾に心が開けなくなってしまった桜子、桜子の冬吾への想いを感づいてしまったかもしれない笛子。この三人の危うい関係が、このドラマの終盤の大きな盛り上がりになるのだろうな。なんかいやだけど。

残り一ヶ月余り。最終回に向けてどんな展開になるのだろうか。半年間のこの物語の最後を盛り上げるのは、新しい要素ではありえないだろう。冬吾と苦難を乗り越え一緒になるか、戦死したはずの達彦が戻ってくるか。そのくらいだろう。戦死したはずの人が戻ってくるのは、ドラマとしてはあり得なくもない。ベタな展開とは言えなくもないけど、ある意味皆が望む予定調和のラストだと思う。
冬吾とは一緒にはなってほしくないな。冬吾らしくない展開だけど。もちろん朝ドラらしくもない。万が一笛子姉さんがいなくなったとしても、二人がそうなってしまってはタイトルの「純情きらり」に偽りありとなってしまいかねない。予告はかなり思わせぶりな映像が映っていた。さあ、どうなる。


昨日はテレビで実写版「タッチ」を見た。内容については何も言いまいw
ただあの好敵手「新田」が、達彦だった。ただそれだけ。


posted by takayan at 23:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 純情きらり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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