2006.9.2 最終話「翼ある船は」
・リンク:NHK土曜ドラマ公式ページ
由次がずっと口にしていた詩は、
竹内勝太郎(1894.10.20-1935.06.25)
翼ある船は霧ふかき
水平線のかなたより現れて来る
匂やかな嬰児の心は
仄かなる四月の水の上に
新月の如く生命の船を解き放つ
(仮名表記)
つばさあるふねはきりふかき
すいへいせんのかなたよりあらわれてくる
におやかなみどりごのこころは
ほのかなるしがつのみずのうえに
しんげつのごとくいのちのふねをときはなつ
(ハル役の赤木春江が朗読する場面での字幕より、仮名は各朗読シーンより引用)
謎だったこの詩は、シベリアに抑留されていた兄からのたった一枚の葉書に書いてあった詩だった。第一話、第二話と由次が何度も詩を繰り返していたのは、六十年前に覚えたこの詩の言葉思い出すためだった。でも何度思い出そうとしても最後の二行が由次はどうしても思い出せない。
第二話の最後で、金沢にいる息子から、自分はもうすぐ死ぬので伝えたいことがあるから来てくれと言う手紙を読む。息子が少年の頃一度だけ会ったたのだけど、そのときは子どもとは思えぬとても恐ろしい顔で由次は睨み付けられた。いまだにその少年の姿に由次はうなされている。
最終回。マリエ、最初からじいさんバカにしすぎ。いままであんなに助けてもらっていたのに。なんだこの礼儀知らずの女はとドラマだと分かっていても腹が立った。途中、いろんなことに巻き込まれて、なかなか息子に会えないけど、時間足りるのだろうかと心配になってしまった。そしていよいよの息子との対面シーン。よかった。おそるおそる息子に近づく由次は、また睨み付けられるんじゃないかと怯えてたんだろうな。会えて本当によかった。最終回だけどまだ続けることもできますよっていう感じの終わり方もよかった。