斉藤直道は第15話から第27話まで登場。
桜子は17歳。高等女学校の生徒。東京の音楽学校を目指している。笛子姉は同じ学校の教師。杏子姉は最初の結婚で苦労をしている時期。この頃達彦とはただの幼なじみ程度で、楽譜を貸してもらったりという交流はある。
勇太郎の学費のために笛子が有森家に下宿人を置くことを思いつく。偶然桜子が下宿を捜している斉藤と出会う。第二師範学校の物理の先生。帝大出だけど、頭はぼさぼさで、不器用で、とても変な人。勇太郎が嫌がらせで寝床に入れたイモリをそのまま、金魚鉢で飼っている。徹夜でピアノの練習を頑張っている桜子に、タラコ(実は腐っている)のおにぎりを作って差し入れをしてくれた。親友の薫子が兄の出征式で「君死にたまふことなかれ」の横断幕を広げて騒ぎを起こしてしまったとき、それを嘘の泥棒騒ぎでかばってくれた。左翼の活動に関わっていた薫子の兄の危険な本を桜子が預かったとき、それが笛子に見つかると自分の物だとかばってくれた。蓄音機も買えないのに、それが聴ける日を楽しみにしながらショパンのレコードを持っている。そんな斉藤先生に桜子は淡い恋心を抱いていく。斉藤先生のことでいろいろ悩み、ピアノが手につかなくなっている。
有森家では磯おばが笛子と斉藤をくっつけようとする。笛子もまんざらでもない。そんな雰囲気に桜子は斉藤に対しとても不機嫌になる。その機嫌を直そうと桜子のために帽子を買うが、店の前で磯に見つかりそれを笛子の剣道初段のお祝いだと間違えられる。誤解の解けぬまま笛子に帽子を贈ってしまう。徳治郎じいさんさえも真剣に斉藤を笛子の結婚相手にしようと考えている。そのことに気づいた斉藤は、その流れを止め無ければいけないと、笛子と二人きりで話をしようと喫茶店に誘う。それも磯の助言で勘違いされる。喫茶店で話をする日。普段は和服の笛子はその帽子をかぶり、それに合う洋装でおしゃれをして出かける。斉藤もこういうときは髪も整えていい男になる。喫茶店では斉藤は好きなのは桜子だと告白する。まっすぐで、ためらいもなく行動する桜子が好きだと。音楽の道は邪魔したくないが、結婚したい気持ちがあると。
音楽を諦めて斉藤先生と結婚しろという笛子。今の桜子の実力では音楽学校では苦労するだろうと女学校の先生。でも自分の音楽の夢を応援してくれた父との思い出が桜子に決心をさせる。桜子は斉藤先生と向き合い、お嫁にほしいと言ってくれてうれしいし、私も先生が好きだけど、音楽を諦めきれないからと断ろうとする。そこで斉藤が提案する。婚約をし、貿易商と再婚した東京にいる母の家から音楽学校に通って勉強をすればいいと。
しばらく二人はいい雰囲気で日々を過ごす。おいしいものを食べさせてあげると、桜子が山猿のように柿の木に登って柿を取って食べたりした。桜子のピアノの練習も身が入るようになった。
斉藤に東京の実家から電報がくる。急用ができたのでと東京へ帰る。しばらく戻ってこなかった。帰ってくると、結婚の話を白紙に戻してほしいと言い出す。恩師から研究に打ち込めるいい話があったので、そちらを優先したいと言う。後日、桜子に別れも言わずに斉藤は有森家から出て行く。このとき、笛子は斉藤に帽子を返す。これを見て妹のこと思い出してくださいと。勇太郎が、その日のうちに嫌なやつだと斉藤の残した荷物を処分していると、斉藤の話が桜子を心配させないための嘘だったことがわかる。真相は、実家が破産し斉藤自身も借金を背負ってしまったということだった。勇太郎は斉藤の勤めていた学校にも確認をとり、桜子に知らせてくれた。桜子は駅に向う。
あとは、150話の回想シーン。汽車が出て行ったのに斉藤先生がいるのは、川の景色が見たくて偶然列車に乗るのを遅らせたからだった。
桜子は一緒になりたいというが、斉藤は借金を抱えた自分と結婚すると音楽の夢を完全に諦めないといけなくなる。音楽は桜子にとって人生を照らす光だから、それを失ったらあなたは輝けなくなる。だから別れようという。お互いひたむきに生きれば、どこかでまた道が交わるかもしれない。
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