『コスモスの由来』はかなりの自信作だった。このコスモスの花の咲く時期に、その来歴を『Icones et descriptiones plantarum』までさかのぼって、そしてラテン語の単語まで訳して調べるなんて誰もしないだろうから。
しかし投稿しても、更新pingが飛ばなかった。簡単に言うとYahoo!のブログ検索で引っかからないということ。せっかく書き上げたこの記事が日本中の莫大なブログの投稿の中で、求める人の目に触れずに埋もれてしまうことが悲しくなった。だから悔しくなって、投稿を削除してテスト投稿も含めて再投稿を4、5回繰り返した。でもどれも飛ばなかった。以前から更新pingが飛ばないことは何度もあったので、そのときseesaaの事務局に問い合わせてみたが、「ちゃんと飛んでいるので受ける側が制限しているせいではないか」という答えだった。さて、今回はちゃんと飛ぶのだろうか?
前回の続き。コスモスは日本にはまだ行かない。前回訳しきれなかった部分。
昨日は仕事が終わってから、図書館で意味のはっきりしなかったラテン語の文章を訳していた。でもそこでは終わらず。家に帰ってからもやった。たった数行の文章だが、いつのまにか日付が変わってしまった。
原文:
In nova Hispania Vincentius Cervantes et Iosephus Longinos una cum Iosepho Antonio Alzate plantarum indagini continenter vacant, rariorumque semina mittunt ad nos; ut adeo ipsorum diligentiae debeantur plantae praestantiores, quibus Hortus Regius Matritensis ornatur.
和訳:
新スペインにおいて、Vincentius CervantesとIosephus Longinos、そしてIosepho Antonio Alzateは、絶えず植物の採取に時間を費やし、とても貴重なその種を我々に送っている。マドリッド王立植物園を飾っている、とても素晴らしい植物たちは、まさに彼らの勤勉さのたまものである。
ラテン語は独学なので間違っている可能性もある。そのときは、指摘ください。苦労したのが、vacantの意訳と、ut+接続法の用法。
ついでにギリシャ語の単語κóσμοςも調べてきた。
辞書は、『ギリシャ語辞典』 古川晴風編著 大学書林刊
1.秩序、整然としていること、きちんとしていること、折り目正しさ;穏当、適切
2.製作
3.政治、政体
4.飾り、装身具;美しさ;名誉、栄光
5.宇宙;天空、恒星天、天球、星
6.クレタの最高行政官
7.<聖>世界;世間(の人々);この世
近所で咲いているコスモスの姿を見ても花がきれいだとしか思わないのだけれど、『Icones et descriptiones plantarum』の植物画を見ながら、cosmos bipinnatusという言葉を思うと、やっぱりこの第一義を使った前回の解釈にこだわってしまう。
こんなに心をこめて調べてらっしゃるのに、検索に引っかからないなんて、落ち込みますよね。。。興味のある方、たくさんいらっしゃると思うのですが…。
御陰様でこの記事はブログ検索の対象になれたようです。先の記事も埋もれずにすみました。きっと誰かの役に立つでしょう。
ピンポイントで今知りたいことでした。
引用元が明記されていて、そこからわかることとわからないこと、ご自説の区別がつくのも助かります。
勉強になりました。どうもありがとうございます。
これを書いたあともいろいろ調べているのですが、ここまでが私には限界のようです。