2012年03月27日

「カーネーション」もいよいよ最終週

この半年間楽しませてもらった「カーネーション」も残すところあと数回。夏木マリが演じている晩年の糸子に、ようやく慣れて来たのに、この物語が終わってしまうのが名残惜しい。

先週の25週は、糸子が人生を通じて打ち込んできた、ファッションの素晴らしさを描いた話が中心の週だった。最終週がどんな展開になるのか分からないけど、この物語を締めくくる前に、服の力を見事に見せつけるいい話だった。

病院の中でのファッションショーということで、妊婦さんや、長い夫の介護のあとの新しい人生を歩み出す杖をついたお婆さんや、子どもを残して先に死ななくてはならない末期がんの患者さんといった、それぞれの人生の節目に立つ女性たちがショーのモデルとなっていた。

末期がん患者役の中村優子の演技がとても素晴らしかった。よくぞ、この場面の主役に、こんなに相応しい女優さんを連れてきてくれたと思った。糸子がいままで服で飾ってきた一人一人の女性たちの象徴のような存在だったけれど、見事だった。今でも思い出すと涙ぐんでしまう。

弱っていく母に心を痛め近づくことに躊躇していた子どもたちが、自分たちからステージの上の母親へとかけ上っていく姿が印象的に描かれていた。きっとこの子たちは、きれいだったお母さんとの幸せな思い出として、この体験を覚えていてくれるんだろうな。

 

最終週のあらすじは、もったいないので読んでいないけれど、公式サイトに最近アップされた演出チーフと脚本家のインタビューは読んでみた。「カーネーション」を作った人たちの言葉は、最終週をむかえるのに、これまでの物語をいろいろ整理させてくれたので、前もって読めてほんと良かった。

演出チーフの田中健二さん
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/tanaka/index.html

脚本の渡辺あやさん
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/watanabe/index.html
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/watanabe/index_2.html

 

最終週の花言葉の花は、白いカーネーション。その言葉は「あなたの愛は生きています」。

インタビューの中にも「カーネーション」というタイトルについての話はあったけれど、糸子の人生を彩ってきた花々の、最後を飾るのが、あえて赤いカーネーションではなく、この言葉をもつ白い花というのも、本人の念願通りに朝ドラになったこの物語を見ている自分たちにもつながっているみたいに感じられて、最後らしくていい。



posted by takayan at 02:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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