今回初めて最初から終わりまで見た。
今回は子供たちの人間関係を紹介するような話。
この回の重要な展開は:
・イサコが男子たちをてなづけて大黒ヘイクー倶楽部のリーダーに就任する。
・それまでのリーダーのダイチはフミエを昔から意識して、スカートめくりとかちょっかい出していた。でもフミエは鈍くて気付かない。その二人の対立がフミエのハッキング能力を高めさせた。
・生物部部長のハラケンが頼りなさそうで意外に頼りになるかなというところで終わる。
メタバグという、特殊な存在が話の中心になるんだけれど、これがいまいちよく分からない。宝石のような形をしていて、指先でつまんで持つことができる。ちょうどそのくらいの大きさ。もちろん電脳空間にのみ存在するもの。ネット上で取引価格を検索することができる。子供たちのいい小遣い稼ぎになってるらしい。電脳空間のイレギュラーな存在で、もう取り尽くされているようで滅多に見つからないが、まだ鉱山のようにメタバグが一杯埋まっているところもある。衝撃で電脳空間に爆発を起こしてしまうものもある。
電脳空間が不安定なときは、電脳霧が出る。メタバグを探しに来たところがそうなっている。オープニングは初めて見たけれど、冒頭の靄は、朝靄という現実と、この不安定な電脳空間の両方の意味があるのだろう。そして朝日が差し始める前のその世界が、主人公たちの今の内面を表すものでもあるのだろう。
電波状況が悪くなってくると体にノイズが入り出す。デジタルビデオに出るブロックノイズのような感じ。これは電脳空間に入り込んでいる本人の身体ということになるのだろう。この電脳空間の身体は、どうやって現実の身体と連動するんだろうか。誰かのメガネで見ていることによって反映されるのだろうか。やっぱり見えている部分しか電脳空間で動かせないのだろうか。このノイズがひどくなって、電脳空間の身体の映像がなくなれば、電脳空間への影響力を失ってしまうのだろう。その空間の物を動かせなくなったり、見ることができなくなるのだろう。
それから気になったのが、電脳ペットのおやじがスパイをしていたこと。こういう場面は今までもあった。これはあり得るのかな。電脳ペット自体は電脳空間しか見ることができないはずだと思うのだが。ということは電脳ペットそのものが誰かの視界に入っていなくてもいいわけか。考えてみればそうじゃないといけないように思う。
電脳メガネをかければ、その人の言動が全て電脳空間で行われていることになってしまうわけか。近くまでいけば、他の誰かのペットでもその空間の様子を見ることも聞くことができるということか。電脳空間なら距離なんか関係なさそうだけれど、近くまでいかないと聴けないという物理空間のようなルールがあるのだろう。
ということは、この電脳空間は密談ができないようにできているわけだ。子供たちが電脳空間で本当の悪さをしないように電脳空間は一切が隠し事ができない公的な空間になっているんではないだろうか。そのかわりに、物理空間のような情報伝達に距離の限界があるのだろう。本当に誰にも知られたくない密談をするならば、電脳メガネを外してすればいいはずだ。みんなそうすればいいのに。
■番組情報
電脳コイル第五話『メタバグ争奪バスツアー』
NHK教育2007年6月9日午後18:30
今週末に第一話から五話までの特別再放送。
6月16日(土) 午後3:00〜5:00
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