2007年08月16日

ワープする宇宙3

第3章を読んで。
ブレーンbraneについての話。

ブレーンは1995年物理学者ポルチンスキーJoseph Polchinskiによって「ひも理論」に不可欠なものとして立証される。「ひも理論」のブレーンは、粒子や力までがとらわれている。このブレーンを使うと様々なことが説明可能になる。

余剰次元が見えないのは次元が丸まっているからではなく次元が極めて小さいからである。ブレーンを使って考えると余剰次元が丸く閉じてはおらずブレーンによって境界がつくられている有限の次元となっている可能性も考えられる。

ブレーンには2つの方向がある。ブレーンに沿って伸びる方向と、ブレーンから離れていく方向。高次元世界では、ブレーンが高次元空間全体の境界になっている。この空間全体をバルクと呼ぶ。

境界をなすブレーンについて、パイプを使った比喩で説明がされる。パイプの内部には長い次元と短い2つの次元があるとする。パイプの断面を分かりやすく正方形にする。このパイプ空間を自由に動けるハエのような生き物を考える。このパイプの壁がそれぞれ二次元のプレーンである。この境界に達すると跳ね返ってくる性質がある。境界をなすブレーンは空間よりも次元数が少ない。このブレーンとは別に境界をなさないブレーンもある。これも低次元の存在であるが、このブレーンは両側にバルク空間を持っている。

そのあと有名なシャワーカーテンの水滴の比喩。カーテン上の水滴は二次元面の拘束されている。そして15パズルの比喩。このタイルも移動の方向が限定されている。これらの比喩のようにブレーン上の粒子は動き回る次元を限定されていると考えられる。

宇宙が高次元であっても、粒子や力が三次元ブレーンにとらわれているならば、三次元の宇宙にいるのと全く変わらないように感じられる。ブレーンにとらわれている力はそのブレーン上の粒子にしか影響を与えられない。ただ重力は特別で、重力はブレーンに閉じこめられているとは考えられない。ブレーンは少なくとも重力を媒介として、バルクと相互作用を果たしていると考えられる。宇宙の中には複数のブレーンワールドがあり、ブレーンワールドは孤立してはいない。全体の一部として相互作用を果たしている。

ブレーンを考えると、ありとあらゆる可能性を考えていくことができる。ただその他のブレーンワールドを観測できる可能性は低い。相互作用をしているはずの重力の力も極めて小さい。ただ他のブレーンワールドの存在の証拠を見つけ出せる可能性が全然ないというわけでもない。


ここに来るともう、まとめようにまとめられなくなってくる。というか、突然現れた「ブレーン」って一体何?という疑問に何も答えを見いだせないまま、先へと進んでいく。どうして、このブレーンに拘束されてしまうわけ?どうして重力だけが拘束されないわけ?

ブレーンが何もので、どうしてそういう性質を持っているのかということは何も分からない。先へ進んでいくと分かるのかもしれない。もっと詳しい本を手に入れて、調べてみたい。それはこの本を全部読み終わってからの話。


posted by takayan at 10:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ワープする宇宙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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