2008年04月10日

xpNavoでMisakiさん

高音質な美声で評判のMisakiさんについての続編。以前「VoiceTextのMisakiさん」に書いたときには、PC-TalkerとxpNavoというスクリーンリーダーでMisakiさんが使えると書いた。今回はそのxpNavoについての話。

スクリーンリーダーPC-Talkerの最新版ではMisakiさんがしゃべってくれるが、これはSAPI5音声を使ったものではないので、僕的にはいろいろ遊べない。一方のxpNavoでは、SAPI5の音声として利用できるので、他のSAPI5を使うソフトで簡単にMisakiさんの声を利用できるようになる。これは面白そう。

そういうわけで購入してみた。

このスクリーンリーダーxpNavoはWindowsXP用。VISTAには対応していないので注意。価格は合成音声搭載のものとしてはかなり安い方になる。搭載されている合成音声は、misakiのほかに、同じペンタックス製のMiyu(女声)、Show(男声)、Kate(英語女声)。

他に比べて安価ではあるが、xpNavoはスクリーンリーダーとして基本的な機能はおさえている。IEはもちろん、ワードやエクセルの読み上げ機能もある。具体的な操作方法は、設定画面のヘルプ中に記されているショートカットキーの一覧を読んで調べればいい。

このスクリーンリーダーには「自動読み上げモード」と「ワンタッチ読み上げモード」がある。「自動読み上げモード」はメニューの選択から何から音声で教えてくれるものだ。つまり通常のスクリーンリーダーらしく使える。一方の「ワンタッチ読み上げモード」は指示したときだけ読み上げてくれる。こちらは視覚に障害はないが読み上げ機能は使いたいという人に便利な機能だろう。

xpNavoをメインのスクリーンリーダーとして使う場合はちょっと注意が必要。視覚障害者用のソフトであっても、そのソフトの側で各スクリーンリーダーへの対応をしていないと問題が生じる場合がある。常用するソフトがこのxpNavoで使用できるかどうかはちゃんと確認しておく必要がある。ただそれがSAPI5対応のソフトであれば音声エンジンとして使える可能性は高いだろう。他のソフトに比べて値段も安く、高音質の音声で画面を読んでくれるので、お薦めのソフトにかわりはない。

↓購入はこちらで、どうぞ




このブログでは以前からFirefoxの拡張「Fire Vox」、「Click,Speak」を紹介しているが(カテゴリ:Fire Vox)、この拡張でもSAPI5のMisakiさんの声を利用できる。Fire VoxはxpNavoではマニュアルにも利用方法が紹介されている。音声の選択はFire Voxでは直接できないので、コントロールパネルの音声認識を開いて、音声合成タブにある音声選択コンボボックスでVM Misakiを選んでおく。

xpNavoを起動させていない状態でもSAPI5は有効なので、そのままMisakiさんの音声を利用できる。しかしこれだと文字入力が音読されない。文字入力は読ませなくてもいいというのなら、これでもいいのだが、文字入力を読ませる必要があるときにはxpNavoを起動し「自動読み上げモード」にしておかないといけない。

ただ「自動読み上げモード」にした場合、Fire Voxのオプションでイベント読み上げがチェックされていると、メニューなどが二重読みされる。煩いので、このチェックは外しておいたほうがいい。


以前、「オープンソースのスクリーンリーダNVDA」で紹介したNVDAでもちゃんとSAPI5のmisakiさんの声を利用できる。NVDAの日本語版は「NVDAJp」においてあるので、ダウンロードして、解凍し、nvda.exeを起動する。初期設定では表示も音声も英語になっているので、次の手順でMisakiさんに切り替える。
・メニューバーの「Preferences」メニューを開き、「User Interface」項目を選択する。
・「User interface settings」ダイアログが開くので、「Language」コンボボックスの値を、「ja_Japanese」に切り替える。
・再起動の旨のメッセージが表示されるので、OKボタンを押す。しばらく待つと、メッセージが日本語に切り替わって戻ってくる。
・メニューバーの「設定」メニューを開き、「出力先の選択」項目を選ぶ。
・「出力先」ダイアログが開くので、「出力先」コンボボックスを「sapi5」に切り替えて、OKボタンを押す。
・メニューバーの「設定」メニューを開き、「音声設定」項目を選ぶ。
・「音声設定」ダイアログが開くので、音声コンボボックスから「VW Misaki」を選んで、OKボタンを押す。

これで、NVDAでmisakiさんがしゃべってくれるようになる。ウィンドウズキーを押して矢印キーを動かすと項目を読み上げてくれるし、アプリケーション実行中にALTキーを押すとメニューを読み上げてくれる。基本的な使い方は、操作ウィンドウに表示される「NVDAクイックスタートドキュメント」に書いてある。


ちょっと残念なのは、xpNavoに音声ファイルを作成する機能はついていないこと。アイネットの「らくらくボイス」というソフトを使えば便利に音声ファイルを作成できる。でも無料でやろうと思えばできなくもない。次回はその方法をまとめてみるつもり。


それから、スクリーンリーダーではないけれど、「電子かたりべプレイヤー」でもMisaiさんはしゃべってくれるらしい。これはスタパ氏の記事「今時の音声合成ソフトウェア」を読んで分かった。

関連リンク:
株式会社ナレッジクリエーション » xpNavo

当ブログ関連記事:
VoiceTextのMisakiさん
オープンソースのスクリーンリーダNVDA
カテゴリ:Fire Vox
WindowsXPにSAPI5音声を入れるには


posted by takayan at 19:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音声合成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。