2010年05月07日

城南海

「八日目の蝉」を見ていて、城南海(きずき みなみ)の曲は、ほんといいなあと思いました。
応援したくなります。もっと多くの人に彼女の曲を聴いて欲しいです。

彼女のオフィシャルブログ
城南海(きずきみなみ)オフィシャルブログ

そして、そのブログでの「八日目の蝉」の打上の様子
八日目の蝉打上!-城南海(きずきみなみ)オフィシャルブログ


それから、最近の映像で、アメリカのフジサンケイのチャンネルで使われている番組のテーマ曲についての動画
こんな喋りをするのかとちょっと驚いた。歌声も好きだけど、ふわふわしたこの話し方もいい。
城南海さん「夢の地図」の誕生に迫る! FCI 動画 ミミよりMovie - Fujisankei -

その1年前の放送:
「ぐいん」のコツとか。屋上での島唄、誰カノタメニ
城南海(きずき・みなみ)さん生出演! FCI 動画 ミミよりMovie - Fujisankei -


そしてYoutubeのリンクも貼っておきます。
もちろん、応援するというのは、リンク先で曲を聴くことだけでなく、しっかり曲も買うってことですから、ちゃんと自分でも買ってます。
そういうわけで、ぜひ応援しましょう。

主題歌
YouTube - 童神(わらびがみ)〜私の宝物〜 城南海(きずきみなみ)

前のシリーズの「おみやさん」の主題歌。やはりサスペンスのエンディングは女性の歌声の方がいいですね。特に、「おみやさん」は、解決されなかった悲劇が長い年月をかけて新たな悲劇を生んでしまうという救いの無い物語ですから、事件が解けても救われない気持ちは、女性の歌声で癒されたいです。今までも、いろいろいい曲ありましたが、この曲はとても良かったです。
YouTube - 城 南海「ピアノ(piano)」

去年の8-9月の「みんなのうた」。今月もときどき再放送されています。「みんなのうた」は待ち構えて聴くというよりは偶然聴くものですけど、この曲が流れていた時期は何度も聴けて印象に残っています。


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2010年05月12日

最近のドラマについてもっと書こうと思ったけれど、

一週間前「最近のドラマの感想1」を書いた後、翌日には「最近のドラマの感想2」のタイトルで続きを書こうと思っていたのですが、もう「八日目の蝉」の最終回を見たら、他のドラマの事なんか吹き飛んでしまいました。

予定では、「Mother」の第一話の衝撃や第三話の田中裕子の嗚咽に打ちのめされたことや、やっぱり「ちりとてちん」は面白いからDVDを買うか借りるかして是非1話から追いついて見るべきだとか、そんなことを書こうとしていました。最終シーズンの「名探偵モンク」のことや、ドラマに分類していいのか分からないけど「タイムスクープハンター」の面白さとかも。

でも、先日の「八日目の蝉」についての投稿で、いろいろ考えながら書いていたら、もう他のドラマについて書く気が失せてしまいました。ちゃんと見続けてはいるんですが、書けそうにありません。


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2010年05月16日

小説「八日目の蝉」を読んだ

ドラマを見て原作を読むということはあまりやらないのだけど、今回は特別に読みたくなった。あるかなと滅多に行かないブックオフに寄ってみたら、しっかり一冊置いてあって、買って帰って、読んでみた。感想はというと、とても良かった。ほんと読んでよかった。ドラマの余韻も、いい意味で断ち切ることができた。小説を読んだ感想は、このドラマをとても適切に文章で表現しきっている。原作だから当然の話だけど、ドラマを先に見てしまうと、正直そういう感想を持ってしまった。NHKのドラマの方がもう頭の中にあるから、原作の展開は別のものとして見えてくる。

文章だけの小説と違って、映像と役者の演技で描かれるドラマでは、希和子の逃避行が物語の大部分になるだろう。そうなると必然的にこのドラマの主人公は希和子になってしまう。でも本当に小説でもドラマでも描かなければならないのは、恵理菜(薫)が失ったものを取り戻していく物語だろう。ドラマはそこを苦心し、そのために小説のいろんなものを削ぎ落とし、組み立てなおしている。その結果、北乃きいの力も手伝って、十分成功していると思う。もし原作を先に知っていたら、テレビで描かれていない部分も背景として知ってしまってテレビの物語を理解しただろうから、きっと今回ドラマを見た印象とはまた別の見え方がしただろう。そう思うと、NHKのドラマを先に知ってよかったのかなと思う。純粋にテレビドラマの物語を堪能できたのだと思う。

まだ小説を読んでいない人の楽しみを奪ってはいけないので、小説の内容はあまり詳しくは書かないけれど、いろんな点が違っていた。

ドラマでの、八日目の蝉は他の蝉が見られなかった景色が見られるという希和子の台詞は、希和子が心の中の薫に語りかける台詞として出てくるが、小説では少し違った内容で違う人物の言葉として出てくる。ドラマでは希和子 の台詞となるため、先日書いたときも八日目の解釈は希和子の人生に対してだけ考えていた。でも小説を読むとまた別なように考えることができる。

小説の構成は、まず三人称で書かれた短い第0章。そして希和子の一人称で書かれた第1章、これがこの小説の六割ぐらいある。第1章の終わりに大人になった恵理菜(薫)の独白のような文章があって、そこから第2章の恵理菜の視点の物語に切り替わる。そして第2章の最後にまた三人称の短い文章となり、物語が閉じられる。第1章は日付ごとに書かれていて、日にちが書かれ、そのあと希和子視点の文章が書かれる。それが逮捕の直前まで続く。その文章は、日記でも回顧録でもなく、彼女自身の視点によるそのときそのときの彼女が感じ話し聞いていることそのもの。それが逃避行に生々しさを与えてくれる。希和子と寄り添ってというより、希和子自身になって彼女の目で薫を見守り、逃げ続ける。一方、前半より少し短いが第2章は恵理菜視点になる。第1章の窮屈な視界から少し開放される。恵理菜の一人称は続くのだけれど、今の彼女の内面だったり、幼いときの記憶だったり、千草が集めた過去の事件の資料だったり、そして今の彼女に起きている現実だったり、いろいろ変わる。そういう彼女の心の周りにある様々なものに一緒に意識を向けて、一見冷静ではあるけれど確実にもがき苦しんでいる恵理菜の心をひしひしと感じながら話が進んでいく。

テレビドラマは見終わって、とても悲しくなった。それは希和子を中心に見てしまっているからだろう。彼女の心は満たされているかもしれないけれど、彼女の孤独な現実を思うと耐え切れなくなった。一方、小説の読後は、感動はしているのだけどあまり苦しくならなかった。ドラマでもちゃんと描かれていたけれど、過去を乗り越え未来に向かって生きていく恵理菜の姿が、小説ではまさにその中心にあるからだろう。小説の主人公は恵理菜だった。読み終えた後そう思った。

・関連記事
「八日目の蝉」最終回



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2011年02月08日

「八日目の蝉」の再放送が水曜から

ようやく、「八日目の蝉」の再放送が今週の水曜からBShiで始まります。毎日二話連続で三日間。もっといい時間に再放送してもいい、とても出来いい作品なんですけど、いろいろあるんでしょうね、やってくれるだけましです。NHKさん、ありがとう。去年は前半録画してなかったので、今回はしっかり録画して見ます。

http://www.nhk.or.jp/drama/semi/index.html

第1話「逃亡」
2011年2月9日(水)午前10時00分〜10時43分
第2話「エンジェルの家」
2011年2月9日(水)午前10時44分〜11時27分
第3話「悲しき女たち」
2011年2月10日(木)午前10時00分〜10時43分
第4話「恋」
2011年2月10日(木)午前10時44分〜11時27分
第5話「光の島」
2011年2月11日(金)午前10時00分〜10時43分
第6話「奇跡」
2011年2月11日(金)午前10時44分〜11時30分

原作の文庫版も発売になって、放送するにはちょうどいいタイミングですね。そしてゴールデンウィークにはいよいよ映画です。

http://www.youkame.com/

映画は良さそうですね。公開はまだまだ先なのに、配役だけですごく期待してしまいます。永作さんと言えば去年の「曲げられない女」での菅野美穂との妊婦姿での長回しの熱演を思い出します。

最近ドラマが面白くないとばかり思っていたのに、今から思うと、去年の今頃は意外にもいいドラマがいくつもありました。それに比べて今年はなんなんだろう。でもデカワンコはおもしろい。



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2011年05月31日

「八日目の蝉」再放送情報

今晩、「八日目の蝉」の再放送が、NHK総合であります。二夜連続です。
正確には6月1日と6月2日の0時15分から三話ずつ。

修正:
国会中継の録画放送のため、初日は開始が0:28からに変更。

NHKサイト内検索


6月1日(水)【31日深夜】午前0時28分 〜 1時12分 総合/デジタル総合 (1)「逃亡」
6月1日(水)【31日深夜】午前1時12分 〜 1時56分 総合/デジタル総合 (2)「エンジェルの家」
6月1日(水)【31日深夜】午前1時56分 〜 2時41分 総合/デジタル総合 (3)「悲しき女たち」
6月2日(木)【1日深夜】 午前0時15分 〜 0時59分 総合/デジタル総合 (4)「恋」
6月2日(木)【1日深夜】 午前0時59分 〜 1時43分 総合/デジタル総合 (5)「光の島」
6月2日(木)【1日深夜】 午前1時43分 〜 2時30分 総合/デジタル総合 (6)<終>「奇跡」

このドラマはもう地上波での放送はないのかと思ってましたが、やっとやってくれますね。
去年は本放送だけで再放送はなかったのですが、今年はBSで2回も再放送をしてくれました。そしてようやく地上波で再放送してくれます。

NHKの連続放送を録画するとき気を付けないといけないのは、予約の仕方です。民放のドラマのようにCMが間に挟まらないので、一つ一つ予約すると、前の録画を強制的に終了して予約準備をしてしまい、その前の話の最後が欠けてしまう可能性があります。

そういうわけで、三話連続で録画し機械の編集機能で分割したほうがいいです。どうせ次回予告なんて意味ないしと考える人や、時間単位で録画予約なんてしたことがなくてうまくいくか不安に思う人は、普通にやったほうがいいですが。

それはそうと、今日からの「下流の宴」はどうだろう。とりあえず見てみるけれど。


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2011年11月02日

「カーネーション」が素晴らしすぎる

ここ数年、朝ドラはほとんど欠かさず見ているけど、今期の「カーネーション」はとてもいい。待ちきれずに7時半からのBSプレミアムで見て、面白かったからもう一度8時からの総合での放送も見るという生活が続いてる。最初の一ヶ月間の面白さでは、今まで見た中では一番かもしれない。

ヒロインの尾野真千子演じる糸子が、夢に向ってまっすぐに突き進んでいる。彼女の表情がとてもいい。朝ドラのヒロインにしては年齢が高いけれど、輝くような14才役も見事にこなしてしまった。外事警察の時に、名前を覚えて、そのあとMotherやら、私が初めて創ったドラマやら、映画版のクライマーズ・ハイに出ているのを見たけれど、どれも違う雰囲気の演技だった。今回の10代の女の子役からのスタートは、始まる前全然予想できないものだったけれど、とても見応えがあった。語りが本人というのも、このドラマにはとても合っている。ちりとてちんや、おひさまでも一応そうだったけれど、役者本人がやるのは珍しいと思う。

歌もなんだか慣れてきた。椎名林檎、嫌いじゃないけど朝ドラの曲は、なじまないんじゃないかと思っていた。実際最初の週は違和感ありすぎだけど、平気になった。彼女らしい情念のこもったいい曲だ。そのバックで流れる映像もいい。ミシンの上で小さな赤いドレスを着た人形が、そこをだんじりに見立てて舞っている姿が、かわいらしい。こういう象徴的な作りのOPは大好きだ。BGMもいい。ひたむきな時にかかる曲もいいけど、やっぱり、だんじりの曲が流れてきたときの高揚感はたまらない。

お父ちゃん役の小林薫がほんとにいい。やっぱりドラマはおっさんで善し悪しが決まるとつくづく思う。火曜日のお父ちゃんの、見本の制服を着て行けという冴えたアイデアは、意表をつかれて楽しかった。この前まで洋服を嫌っていたことが嘘みたいで、先頭に立って娘を応援しているという感じがありありとする、いい場面だ。役者もいいし脚本もいいからどの台詞も活きている。

洋裁の先生の財前直見を一週間家に泊めた時点でもう、完全にお父ちゃんの方向性は決まっている。糸子は知らないけれど、糸子を高く評価している本心を正直に話して、先生に土下座までして、自分が見込んだ娘の才能を伸ばそうとしたんだから。お父ちゃんは糸子が夜遅くまで洋服のデザインを一生懸命考えているのも、ちゃんと知ってるし、全力で糸子を支えてやろうと、いろいろ考えてる。

今週登場の、大阪制作の朝ドラではおなじみ、支配人役の國村隼もいいな。どこの誰とも知らない女からあなたのデパートの制服作らせてくださいと言われたら、そりゃそういう態度だろう。でも、それでもあきらめない糸子との掛け合いが面白い。やんわりとした言葉でお断りをして去って行く支配人の背中を見つめながら「みとれー」とつぶやく糸子が頼もしすぎる。子供時代が終わって、男に喧嘩では勝てなくなっても、根性だけはあの頃と変わらない。この情熱と行動力で、したたかに壁を乗り越えていこうとする姿は、見ててこちらも元気になる。応援せずにはいられなくなる。こんなに次回が待ち遠しいドラマも久しぶりだ。

 

一月出遅れた人は、今度の日曜日午後5時から「まだまだ間に合う!花ざかり“カーネーション”」があるので、どうぞ。たった30分だけじゃこの一ヶ月間の魅力は伝わらないかもしれないけれど、とりあえず「あれは、うちが乗れるだんじりなんや」というシーンと、カーネーションがこの物語でどういう意味を持っているのかさえ見られれば、それはそれでもう十分かもしれない。

 

番組公式サイト
http://www9.nhk.or.jp/carnation/index.html


定時の「カーネーション」放送予定時間

■ 毎日の放送(月-土)
07:30-07:45 BSプレミアム
08:00-08:15 NHK総合
12:45-13:00 NHK総合
18:45-19:00 BSプレミアム

■ 週末の放送
土曜 09:30-11:00 BSプレミアム (今週放送分の連続放送)
日曜 10:05-11:54 総合 NHKとっておきサンデー内、カーネーション一週間
日曜 18:40-18:45 総合 5分で「カーネーション」



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2012年03月27日

「カーネーション」もいよいよ最終週

この半年間楽しませてもらった「カーネーション」も残すところあと数回。夏木マリが演じている晩年の糸子に、ようやく慣れて来たのに、この物語が終わってしまうのが名残惜しい。

先週の25週は、糸子が人生を通じて打ち込んできた、ファッションの素晴らしさを描いた話が中心の週だった。最終週がどんな展開になるのか分からないけど、この物語を締めくくる前に、服の力を見事に見せつけるいい話だった。

病院の中でのファッションショーということで、妊婦さんや、長い夫の介護のあとの新しい人生を歩み出す杖をついたお婆さんや、子どもを残して先に死ななくてはならない末期がんの患者さんといった、それぞれの人生の節目に立つ女性たちがショーのモデルとなっていた。

末期がん患者役の中村優子の演技がとても素晴らしかった。よくぞ、この場面の主役に、こんなに相応しい女優さんを連れてきてくれたと思った。糸子がいままで服で飾ってきた一人一人の女性たちの象徴のような存在だったけれど、見事だった。今でも思い出すと涙ぐんでしまう。

弱っていく母に心を痛め近づくことに躊躇していた子どもたちが、自分たちからステージの上の母親へとかけ上っていく姿が印象的に描かれていた。きっとこの子たちは、きれいだったお母さんとの幸せな思い出として、この体験を覚えていてくれるんだろうな。

 

最終週のあらすじは、もったいないので読んでいないけれど、公式サイトに最近アップされた演出チーフと脚本家のインタビューは読んでみた。「カーネーション」を作った人たちの言葉は、最終週をむかえるのに、これまでの物語をいろいろ整理させてくれたので、前もって読めてほんと良かった。

演出チーフの田中健二さん
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/tanaka/index.html

脚本の渡辺あやさん
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/watanabe/index.html
http://www9.nhk.or.jp/carnation/special/watanabe/index_2.html

 

最終週の花言葉の花は、白いカーネーション。その言葉は「あなたの愛は生きています」。

インタビューの中にも「カーネーション」というタイトルについての話はあったけれど、糸子の人生を彩ってきた花々の、最後を飾るのが、あえて赤いカーネーションではなく、この言葉をもつ白い花というのも、本人の念願通りに朝ドラになったこの物語を見ている自分たちにもつながっているみたいに感じられて、最後らしくていい。



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2012年04月03日

「カーネーション」は最終回も素晴らしかった。

糸子が夏木マリになってから、昔の朝ドラの映像がネタ振りにしか思えないくらい何度も流されていたし、演出チーフのインタビュー記事に2011年まで描くと書いてあったので、最終回でドラマが始まる様子が描かれるのは、決まりだと思っていた。きっと、大半の人もそう思っていただろう。それが、こんな見事な使い方になるとは。これには本当にやられた。

半年間の物語を見てきた後に、初回でのあの「ふたりの糸子の歌」!これは実にうれしい。そして椎名林檎のオープニングテーマまで流れ出す。まさに初回の繰り返し。これが最終回のエンディングとなって、いつものお人形たちの映像の上に、印象深いシーンをちりばめた走馬燈が重ねられている。そして出演者やスタッフの名前の最後に「小原糸子 尾野真千子」の文字。さらに番組最後に、クランクアップのときの三人の糸子の笑顔の写真。ああ、終わってしまったんだ。

それにしても久々に、「ふたりの糸子の歌」で初々しい十代の糸子を演じている尾野真千子の姿を見ると、この人が見せる表情が素晴らしかったから、このドラマを好きになったんだと改めて実感できた。

最終回の話で、だんじりの日、末期がんの加奈子さんがまだ生きていたことは、予想が外れても、これはこれでうれしい。現実はそう都合良くはいかないのは知っているけれど、それでもキセキが起きることは願い続けたい。

病院で小走りの看護師が通り過ぎると、入り口の自動ドアが開き、優しい風が吹き込んでくる場面は、糸子が病院に入ってきたのを表しているのだろう。朝ドラお約束の幽霊表現になるのだろうが、ここでは糸子の姿をわざわざ映さない。それが、くどくなくていい。

看護師がロビーのテレビの前に連れてくるおばあちゃんは、すんなり奈津だと思った。解説音声で確認してもちゃんと、そう言っている。台詞ではっきり言っていないのは、解釈にわざと幅を持たせたのだと思う。奈津でもいいし、奈津や糸子と同じ時代を生きた女性でもいい。奈津の人生は極端すぎるけれど、それぞれのかけがえのない人生を歩んできたあなたたちに、同じ時代を駆け抜けた女性たちの物語を届けますという描写になるだろう。

きっと糸子は奈津と一緒にこのドラマを見たくて、この病院に来たのだろう。だんじりの日の洋装店二階のサロンでは三姉妹の誰もドラマ化の話に興奮する糸子の存在に気付かなかったけれど、奈津にはしっかりこの場に訪ねてきてくれた糸子の姿が見えているだろう。尾野真千子の最終回のとき、お母ちゃんにお父ちゃんの姿が見えていたように。そういうことを想像してしまう。

最後のおばあちゃんの世界で流れている「カーネーション」は、最終回になったとき、きっと今回のそれではなくて、尾野真千子の最終回で終わるのだろう。そう考えないと、このおばあちゃんは最終回の放送ではドラマの中に組み込まれた自分自身を見ないといけなくなるから。そして、夏木マリの演じた物語は、晩年の糸子を姿を描くと共に、尾野真千子が演じた朝ドラが生まれるまでを描いた違う階層の物語で、それを共通する出演者で引き続き放送していたと考えることにしよう。

もうこれでこのお話ともお別れかと思うと、喪失感も相当なものだけど、最終回の「ふたりの糸子の歌」の歌声をきいたせいか、不思議なくらい充足感を持っている。



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2012年05月02日

「カーネーション」の総集編は5月3日、4日

見たいのに気付いていない人もいるかもしれないので。

カーネーションの総集編が、NHKの「大型連休」中にあります。

連続テレビ小説「カーネーション」総集編 前編「あこがれ」
チャンネル     :総合
放送日     :2012年 5月 3日(木)
放送時間     :午前8:20〜午前9:51(91分)

連続テレビ小説「カーネーション」総集編 後編「あなたの愛は生きています」
チャンネル     :総合
放送日     :2012年 5月 4日(金)
放送時間     :午前8:20〜午前9:51(91分)

ちなみに、サブタイトルはそれぞれ第一週と最終週と同じ

尾野さんの別の顔が見られます!ということで、尾野真千子が出ている「外事警察」の特別編集版もあります。
放送日時:5月4日(金) 午前0:25〜1:54<3日深夜>

ソース:http://www.nhk.or.jp/drama/sp_201205/

 

それから、朝ドラ恒例の「梅ちゃん先生」の開始1ヶ月ダイジェストが総合とBSプレミアムであります。

まだまだ間に合う!「梅ちゃん先生」
○5/3(木)午後5:30〜5:59【総合】
○5/4(金)午後10:30〜10:59【BSプレミアム】

ソース:http://www9.nhk.or.jp/umechan/rel/index.html#rel01

十分間に合います。



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