飼うといっても、庭でもうすぐ蛹化しそうなのを見つけて、それをかごに入れて保護していただけなんですけどね。
まるまると太った幼虫は、すぐにカマキリに捕まって食べられてしまうので、昔から幼虫を見つけたら、かごにいれているんです。今はまだカマキリの方は、幼虫にとってそれほど危険な大きさには成長はしてませんが、他にも蜂や蝿に卵を産み付けられる危険もあるので、見つけたらかごに入れてます。
幼虫の模様から普通の黄色いアゲハチョウではないだろうとは予想していたら、案の定黒い蝶が出てきました。よくみかける黒いアゲハは、クロアゲハとナガサキアゲハの2種類があります。これは羽の特徴からナガサキアゲハのそれもオスだと分かります。羽の付け根の赤い模様と、羽の尾っぽが伸びていないことなどが特徴だそうです。羽を広げた状態が真っ黒なのでまぎれもなくオスです。幼虫の頃はオレンジの角を出し、白い帯をしていました。
写真の説明。一枚目は羽を閉じて休んでいる様子。2枚目は羽を広げて休んでいる様子で、飛び立てるように外に出したときに撮ったものです。両方の背景に写っているのは10年前に作った手製のカゴです。
とても残念なことに、羽の先が曲がっています。チョウチョはサナギから出てくるとき、大きなおなかと羽はしぼんだ状態で出てきます。そしてふくれた腹の中にある体液を羽のほうに送り込むことで、キレイな羽をのばしていきます。しかしかごが狭く羽が床に当たっていて先が曲がった状態で固まってしまいました。いままで、このかごでは普通のアゲハや、アオスジアゲハを羽化させてきたのですが、こんなことはありませんでした。黒いアゲハというのは体が大きいのでぶつかってしまいました。ごめんなさい。
カゴごと外に出していつでも飛び立てるようにしていたのですが、2枚目の写真の状態で2時間ぐらいずっと休んでいました。雨もやんだので、わざとびっくりさせて飛び立たせました。初飛行のせいか、羽のせいなのか、ちょっと頼りない飛び方でしたが、ちゃんと飛んでいきました。